東京国立博物館創立150年記念 特別展「国宝 東京国立博物館のすべて」国宝全89件など展示構成を発表 国宝刀剣19件は通期で

東京国立博物館創立150年記念 特別展「国宝 東京国立博物館のすべて」
会場:東京国立博物館(平成館)
会期:2022年10月18日(火)~ 2022年12月11日(日)
休館日:月曜日
観覧料:一般2,000円/大学生1,200円/高校生900円
*本展は事前予約制です。
*会期中、一部作品の展示替えを行います。
詳しくは(https://tohaku150th.jp/)へ。

今秋の注目展、東京国立博物館創立150年記念 特別展「国宝 東京国立博物館のすべて」の報道発表会が20日、開かれました。約2ヶ月の会期中(10月18日~12月11日)に同館所蔵の国宝89件すべてを公開します(会期中展示替えあり)。プレスリリースに掲載された全89件の写真を見るだけでもその迫力に圧倒されます。
*特別展の公式HP(https://tohaku150th.jp/)では89件の一覧(展示期間含む)のPDFをダウンロードできます。

この日発表されたキービジュアル

現在、国宝に指定されている美術工芸品は全国に902件。うち約1割が東京国立博物館にあり、つまり日本最大の国宝コレクションを誇ります。主な展示品の豪華なこと!今からワクワクします。

主な国宝(考古)

修復されていたので久しぶりのお披露目
国宝 埴輪 挂甲の武人  群馬県太田市飯塚町出土、古墳時代・6世紀、東京国立博物館蔵

 

主な国宝(絵画)

国宝 孔雀明王像 平安時代・12世紀、東京国立博物館蔵 展示期間:10月18日~11月13日
国宝 秋冬山水図(冬景) 雪舟等楊筆、室町時代・15~16世紀、東京国立博物館蔵 展示期間:10月18日~11月13日
国宝 松林図屛風 (右隻) 長谷川等伯筆、安土桃山時代・16世紀、東京国立博物館蔵 展示期間:10月18日~10月30日
国宝 洛中洛外図屛風(舟木本)(左隻) 岩佐又兵衛筆、江戸時代・17世紀、東京国立博物館蔵 展示期間:11月15日~12月11日
国宝 紅白芙蓉図(紅芙蓉) 李迪筆、中国 南宋時代・慶元3年(1197)、東京国立博物館蔵 展示期間:10月18日~11月13日

主な国宝(書跡)

国宝 古今和歌集(元永本) 平安時代・12世紀、東京国立博物館蔵、三井高大氏寄贈 ※展示期間中、展示場面を変更します
国宝 無隠元晦あて法語 馮子振筆、中国 元時代・14世紀、東京国立博物館蔵 、松平直亮氏寄贈 展示期間:11月15日~12月11日

主な国宝(法隆寺献納宝物)

国宝 竜首水瓶  飛鳥時代・7世紀、東京国立博物館蔵

主な国宝(漆工)

国宝 八橋蒔絵螺鈿硯箱 尾形光琳作、江戸時代・18世紀、東京国立博物館蔵 展示期間:11月15日~12月11日

国宝刀剣19件は通期で「国宝刀剣の間」に

第2の見どころは刀剣。史上初めて、東京国立博物館が所蔵する全19件の刀剣をひとつの展示室「国宝刀剣の間」にまとめてお披露目します。刀剣ファンならずとも没入しそうです。こちらは19件が通期展示ですので、いついっても19件すべてを見ることができます。

国宝 太刀 銘 三条(名物 三日月宗近) 平安時代・10~12世紀、東京国立博物館蔵 、渡邊誠一郎氏寄贈

ファン垂涎のラインナップでしょう。「国宝刀剣の間」は、見どころである刃文や地鉄の美をじっくり鑑賞できるようにデザインされた空間になるそうです。

 

第2部 東京国立博物館の150年

第3の見どころは明治から令和まで、東京国立博物館の150年の歩みを追体験すること。明治5年(1872)に発足した東博は日本で最も長い歴史を持つ博物館です。

第2部第1章 博物館の誕生

東博誕生の契機になった「湯島聖堂博覧会」の模様を、実際の展示された品々の一部と人気を呼んだ名古屋城の金鯱のレプリカで再現。

古今珎物集覧 一曜斎国輝筆、明治5年(1872)、東京国立博物館蔵
文部省主催湯島聖堂博覧会を開催した関係者写真

初期から東京帝室博物館時代を経て、戦後、そして令和とコレクション形成の歩みをたどるのも興味深いです。

 

見返り美人図 菱川師宣筆、江戸時代・17世紀、東京国立博物館蔵 展示期間:10月18日~11月13日

第2部第2章 皇室と博物館

 

重要文化財 三代目大谷鬼次の江戸兵衛 東洲斎写楽筆、江戸時代・寛政6年(1794)、東京国立博物館蔵 展示期間:10月18日~11月13日

 

 

かつて東博は自然科学を含む総合博物館だったのだそうです。約100年前に展示されていたキリンの剥製標本が国立科学博物館から里帰りし、展示されます。

キリン剥製標本展示の様子

第2部第3章 新たな博物館へ

令和の東博コレクションでは、金剛力士立像を収蔵後、初披露。東博所蔵の仏像では最大の大きさだとか。現物を見るのが楽しみです。

金剛力士立像 平安時代・12世紀、東京国立博物館蔵

東京国立博物館創立150年記念 特別展「国宝 東京国立博物館のすべて」の会期は10月18日(火)~12月11日(日)。展示替えがあり、国宝89件を全部見るには3回、東博に通う必要があるそうです。そういう方もたくさんいらっしゃいそうですね(^^)いずれにせよ、今から楽しみです。展覧会公式サイトもオープン、公式ツイッターも始まっています。こちらもご覧ください。

89件すべて見るには?

発表された展示期間の一覧資料でシミュレーションすると、3回でコンプリートできます。

発表されている各国宝の展示期間は2週間単位の4期間ですので、便宜上、
Ⅰ期(前期前半 10月18日~30日)
Ⅱ期(前期後半 11月1日~13日)
Ⅲ期(後期前半 11月15日~27日)
Ⅳ期(後期後半 11月29日~12月11日)
とします。

例えば、Ⅰ期とⅣ期の2回行くと、
・一遍聖絵 巻第七 法眼円伊筆(Ⅱ期のみ)
・檜図屛風 狩野永徳筆(Ⅱ期とⅢ期)
の2つが見られませんが、計87件見られます。

Ⅱ期とⅢ期、2回行くと、

・平治物語絵巻 六波羅行幸巻 (Ⅰ期のみ)
・松林図屛風 長谷川等伯筆(Ⅰ期のみ)
・普賢菩薩像 (Ⅳ期のみ)
・観楓図屛風 狩野秀頼筆(Ⅳ期のみ)
の4つが見られません。

Ⅰ、Ⅱ、Ⅳ期の3回行くと、

89件すべて見られます。(Ⅰ、Ⅲ、Ⅳ期の3回だと88件)

Ⅰ期のみ、Ⅱ期のみ、Ⅳ期のみの展示はありますが、Ⅲ期のみの展示がないからです。

どの期でも1回だけ行くと、だいたい60件くらいの国宝が見られるようです。

国宝が勢ぞろいする第1部だけでなく、第2部も大変に興味深い内容ですので、国宝だけがすべてではありませんが、国宝観賞スケジュールについては後日詳しくご紹介します。

(読売新聞美術展ナビ編集班)