【プレビュー】新時代の女性像を創造 偉大な足跡をたどる 「ガブリエル・シャネル展 Manifeste de mode」 三菱一号館美術館で6月18日開幕

ガブリエル・シャネル展 Manifeste de mode |
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会場:三菱一号館美術館(東京都千代田区丸の内2-6-2) |
会期:2022年6月18日(土)~2022年9月25日(日) |
休館日:月曜日(※但し、祝日の場合、8月15日、トークフリーデーの6月27日、7月25日、8月29日は開館) |
開館時間:10時~18時(祝日を除く金曜日と会期最終週の平日、第2水曜日は21時まで)※入場は閉館の30分前まで |
アクセス:JR東京駅丸の内南口から徒歩5分、JR有楽町駅国際フォーラム口から徒歩6分、丸ノ内線東京駅=地下道直結=から徒歩6分など |
入館料:一般2,300円、高校・大学生1,200円、小、中学生無料 |
お得なチケット:マジックアワーチケット(毎月第2水曜日17時以降に限り適用):1,600円 ※マジックアワーチケットは、実質月の1日に「Webket」内で発売開始 |
詳しくは同館のホームページで |
「20世紀で最も影響力の大きい女性デザイナー」とされるガブリエル・シャネル(1883~1971)。シンプルで洗練され、かつ実用性と快適さを備えたそのファッションは1920年代、活動的な新しい女性像の流行を先導。スーツやリトル・ブラック・ドレスなど歴史的なスタイルを次々に生み出しました。
本展はガリエラ宮パリ市立モード美術館で開催された「Gabrielle Chanel,Manifeste de mode展」を日本向けに再構成した国際巡回展です。ガブリエル・シャネルの仕事に焦点を当てる回顧展は、日本では32年ぶりの開催。服飾史にとどまらず、シャネルが社会に与えた影響を知ることができる充実の内容です。同展の構成に合わせて主な出展作品を紹介します。

新しいエレガンスに向けて
帽子デザイナーとしてキャリアをスタート。自由な着想を生かした初期のデザインから、19世紀の身体を締め付けるファッションに対し、シンプルで動きやすく、機能的な美しさを取り入れています。

スタイルの誕生
何層もの下着やコルセットから女性を解放し、若々しく自然な身体のラインを強調するものを創造しました。シャネルの世界観が確立していきます。


©Julien T. Hamon

©Julien T. Hamon
N°5:現代女性の目に見えないアクセサリー
ネーミング、デザイン、調香とも革新的な香水。

抑制されたラグジュアリーの表現
シャネルらしい抑制された、さりげない贅沢さ。

©Julien T. Hamon
スーツ、あるいは自由の形
15年間の活動休止を経て、1954年にクチュール・ハウスを再開。現代の女性らしさを象徴する様々なスーツが登場します。

©Julien T. Hamon

©Julien T. Hamon

©Julien T. Hamon
シャネルの規範(コード)
衣服に合わせたアクセサリーは、シャネルの作品の枢要な部分を占めることになります。

©Julien T. Hamon

©Julien T. Hamon
ジュエリーセット礼賛
1920年代の早い時期から、ジュエリーもシャネルの世界観の中で、重要な位置を占めていました。



©Julien T. Hamon
蘇った気品
このセクションでは、シャネルが自身の初期のキャリアにおいて大切にしていた基本に立ち戻り、衣服における自由、動きやすさ、エレガントなシンプルさをどのように伝えていったかを辿っていきます。

©Julien T. Hamon
シャネルのクリエイション、ロべール・ゴッサンス製作 ベルト 1971 年春夏 メタル、パート・ド・ヴェール、コスチューム・パール パリ、パトリモアンヌ・シャネル
©Julien T. Hamon
貴重な作品と資料によって、シックでシンプルでエレガントな世界を体験できる展覧会。表面的なスタイルにとどまらず、シャネルの哲学を深いところから学ぶ機会にもなりそうです。
(読売新聞美術展ナビ編集班 岡部匡志)