【開幕】美声と舞踊の共演 バロック・オペラの名作「オルフェオとエウリディーチェ」 新国立劇場

撮影:堀田力丸 提供:新国立劇場

勅使川原三郎(演出)×鈴木優人(指揮)に注目

バロック・オペラの傑作「オルフェオとエウリディーチェ」が新国立劇場(東京・初台)で5月19日(木)、開幕しました。「地上に戻るまで、決して振り向いてはならない」という条件のもと、亡くなった妻を連れ戻しに詩人オルフェオが冥界に降りていく、という名高いギリシャ神話をもとに、グルックが作曲した名作です。先立って行われた舞台稽古を取材しました。(読売新聞美術展ナビ編集班 岡部匡志)

撮影:堀田力丸 提供:新国立劇場
撮影:堀田力丸 提供:新国立劇場
撮影:堀田力丸 提供:新国立劇場

新制作のプロダクションで、世界的に活躍する舞踊家の勅使川原三郎が演出します。加えて指揮が現在、クラシック界で最も売れっ子のひとり、鈴木優人という組み合わせに注目が集まります。マエストロの得意とするジャンルで、ピットに入った東フィルを巧みにリード。緩急自在な演奏で、ドラマティックなストーリーが一層、引き立ちます。有名な《精霊の踊り》など聞かせどころも情感豊かで見事です。

ソリストも粒ぞろい。オルフェオ役は、「カウンターテナーの王者」と評され、艶やかな声を武器に世界各地を飛び回るローレンス・ザッゾ。エウリディーチェにドイツで活躍するソプラノのヴァルダ・ウィルソン、愛の神アモーレに軽やかな美声と演技で魅了するソプラノ三宅理恵が出演するほか、アレクサンドル・リアブコ(ハンブルク・バレエ)、佐東利穂子ら勅使川原の信頼厚い選りすぐりのダンサーが出演。ダンスと歌唱が一体となったスペクタクルを繰り広げ、見る者を飽きさせません。象徴的な舞台装置も美しく、目を引きました。

撮影:堀田力丸 提供:新国立劇場
撮影:堀田力丸 提供:新国立劇場
撮影:堀田力丸 提供:新国立劇場

「オペラが詩になることを目指す」「ある種の抽象化された詩こそが命であるオペラを作りたい」という勅使川原が作り出した世界を聴衆はどのように受け止めるのでしょうか。公演は5月19日、21日、22日の3回です。

【公演概要】

新国立劇場 2021/2022 シーズンオペラ
C.W.グルック 「オルフェオとエウリディーチェ」(新制作)
全 3 幕〈イタリア語上演/日本語及び英語字幕付〉
【公演日程】 2022 年 5 月 19 日(木)19:00/21 日(土)14:00/22 日(日)14:00
【会場】新国立劇場 オペラパレス
【チケット料金】 S:27,500 円 ・ A:22,000 円 ・ B:15,400 円 ・ C:8,800 円 ・ D:5,500 円・ Z:1,650 円
※新型コロナウイルス感染症拡大予防対策を講じた新時代の生活様式を考慮した演出により上演いたします。
指 揮 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 鈴木優人
演出・振付・美術・衣裳・照明 ・・・・・・ 勅使川原三郎
アーティスティック・コラボレーター・・・ 佐東利穂子
舞台監督・・・・・・・・・・・・・・・・ 髙橋尚史
エウリディーチェ ・・・・・・・・・・・・ ヴァルダ・ウィルソン
オルフェオ・・・・・・・・・・・・・・・ローレンス・ザッゾ
アモーレ ・・・・・・・・・・・・・・・・三宅理恵
ダンス ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 佐東利穂子、アレクサンドル・リアブコ、高橋慈生、佐藤静佳
合唱指揮・・・・・・・・・・・・・・・・ 冨平恭平
合 唱 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 新国立劇場合唱団
管弦楽 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 東京フィルハーモニー交響楽団
芸術監督 ・・・・・・・・・・・・・・・・大野和士
公演情報 WEB サイト https://www.nntt.jac.go.jp/opera/orfeo-ed-euridice/
【チケットのご予約・お問い合わせ】 新国立劇場ボックスオフィス TEL:03-5352-9999 (10:00~18:00)
新国立劇場Webボックスオフィス http://nntt.pia.jp/
【チケット取り扱い】チケットぴあ、イープラス、ローソンチケットほか
* Z席 1,650 円:公演当日朝 10 時より、新国立劇場 Web ボックスオフィスほかで販売。1人1枚。電話予約不可。
* 当日学生割引(50%)、ジュニア割引(20%)、高齢者割引、障害者割引、学生割引、当日学生割引(50%)など各種割引あり。*未就学児入場不可