「JINー仁ー」、「龍ーRONー」、「六三四の剣」… 圧倒的な画力と骨太のストーリー 「デビュー50周年記念 村上もとか展」 弥生美術館で6月4日から

 

デビュー50周年記念 村上もとか展 「JIN-仁-」、「RON-龍-」、僕は時代と人を描いてきた。
会場:弥生美術館(東京都文京区弥生2-4-3)
会期:2022年6月4日(土)~9月25日(日)【前期:6月4日~7月31日、後期:8月2日~9月25日】
開館時間:10:00~17:00(入館は16時30分まで)
休館日:毎週月曜 ※7月18日(月・祝)、9月19日(月・祝)開館。7月19日、9月20日は休館。
アクセス:東京メトロ千代田線「根津駅」1番出口/南北線「東大前駅」1番出口よりいずれも徒歩7分、JR上野駅公園口より徒歩20分
同時開催:竹久夢二美術館 「夢二好みの君が行く! 夢二式美人のひみつ」
入館料:一般1000円、大高生900円、中小生500円、※竹久夢二美術館と併せての料金
※最新情報は同館ホームページ(https://www.yayoi-yumeji-museum.jp/)で確認を。

代表作の「JIN-仁-」や「RON-龍-」など、圧倒的な画力とダイナミックなストーリーで、マンガ界を牽引してきた村上もとかのデビュー50周年を記念した展覧会。総計300点の原画でその画業を振り返ります。

最大のヒット作「JIN-仁-」

脳外科医・南方仁が幕末の江戸にタイムスリップ。現代の医療知識を用いて江戸の人々を救う。天然のペニシリンを製造することに成功した仁は、仲間を得て、目の前の患者に向き合います。2011年、第15回手塚治虫文化賞マンガ大賞を受賞。テレビドラマのヒットも記憶に新しいですね。新型コロナウイルスと格闘する日々を経て、改めてかみしめたいストーリーです。

『JIN―仁―』20巻カバー原画 2011年 ©村上もとか/集英社
「JIN―仁―」『スーパージャンプ』2009年21号表紙原画 ©村上もとか/集英社
「JIN―仁―」『スーパージャンプ』2000年19号 ©村上もとか/集英社

連載中!「侠医冬馬」

主人公は幕末の大坂で医療を学ぶ松崎冬馬。150年前、日本人はすでに感染症と戦っていました。当時の医師たちの奮闘をストレートに描きます。2018年に連載スタート。まるでパンデミックを予見したかのような、時代とシンクロする幕末医療新作となりました。

『侠医冬馬』4巻カバー原画2021年 ©村上もとか/集英社
「侠医冬馬」『グランドジャンプ』2020年14号 ©村上もとか/集英社

連載16年の大河ロマン「龍-RON-」

日中近代史を壮大なスケールで描いた大作。実在の人物も登場しました。

『龍―RON―』文庫21巻カバー原画 2009年 ©村上もとか/小学館

正統派のスポーツ漫画「六三四の剣」

剣道一家に育った六三四が様々な困難を乗り越え、人間的にも成長する姿が印象的でした。

『六三四の剣』8巻カバー原画 1983年 ©村上もとか/小学館
「六三四の剣」『週刊少年サンデー』1981年28号原画 ©村上もとか/小学館
『六三四の剣』24巻カバー原画 1985年 ©村上もとか/小学館

F1マンガの金字塔「赤いペガサス」

「赤いペガサス」『週刊少年サンデー』1978年12号原画 ©村上もとか/小学館
「赤いペガサス」『週刊少年サンデー』1979年7号原画 ©村上もとか/小学館

歌舞伎界も巧みに描いた「蠢太郎」

「蠢太郎」『ビッグコミックオリジナル』2010年6号原画 ©村上もとか/小学館

黎明期の女性マンガ家・上田トシコを描く

「フイチン再見!」 『ビッグコミックオリジナル』2013年7号 ©村上もとか/小学館

多彩なジャンルに挑戦、見事な作品に結実させてきた巨匠の半世紀を、迫力の生原稿で回顧します。作家本人による作品解説、本人がセレクトした名場面集も登場します。本人来館時にはインスタライブも開催。会場内は全作品の撮影がOKなど、ファンには嬉しい盛りだくさんの内容です。

◇展覧会にあわせて新刊も刊行◇

自作を語った「村上もとか」(村上もとか著、弥生美術館編)が河出書房新社から刊行されます。予価1991円。「こち亀」の秋本治氏とのBIG対談も収録されています。

村上もとか近影 撮影:大橋愛

村上もとか:1951年、東京都世田谷区生まれ。高校卒業後、望月あきらのアシスタントをつとめたのち、手塚治虫主宰の伝説的マンガ雑誌『COM』に作品を投稿(佳作入選)。1972年、21歳のときに『週刊少年ジャンプ』(集英社)掲載の「燃えて走れ!」でデビュー。チャリティーオークションを開催するなどマンガを通じた社会貢献にも力を注ぐ。

(読売新聞美術展ナビ編集班 岡部匡志)

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