【プレビュー】企画展「阿弥陀如来 -浄土への憧れ-」根津美術館で28日から

当麻曼荼羅(部分)日本・南北朝時代 14世紀 根津美術館蔵

企画展「阿弥陀如来 -浄土への憧れ-」
会場:根津美術館(東京都港区南青山6-5-1)
会期:2022年5月28日(土)~7月3日(日)
休館日:月曜日
アクセス:地下鉄銀座線・半蔵門線・千代田線「表参道駅」下車、A5出口から徒歩8分
入館料:一般1,300円、学生1,000円 *中学生以下は無料 オンライン日時指定予約制。予約受け付けは5月24日から。予約の定員に空きがある場合のみ当日券(一般1,400円)を販売
詳しくは美術館の公式ホームページへ。

阿弥陀如来は、飛鳥時代にはすでに信仰されていた、日本人にとってなじみ深いほとけ様です。

密教が伝来したのちも、阿弥陀如来は日本人の心にあり続けました。さらに浄土信仰が盛んになると、「極楽浄土へと導く救いのほとけ」として、よりあがめられるようになります。

こちらの「阿弥陀三尊来迎図あみださんぞんらいごうず
」は、臨終を迎えた者の魂を極楽浄土へ導く様子が描かれています。その慈悲深い表情からは、これから向かう極楽浄土が素晴らしい場所なのだろうと予感させます。

阿弥陀三尊来迎図 日本・鎌倉時代 14世紀 根津美術館蔵

こちらは極楽浄土の情景を描いた「当麻曼荼羅たいままんだら」。楼閣や宝樹などは金泥や濃い色で描かれ、極楽浄土の華麗で厳かな世界が表現されています。

当麻曼荼羅(部分)日本・南北朝時代 14世紀 根津美術館蔵

浄土信仰が盛んになるのに合わせて、飛鳥時代に百済国から来た阿弥陀如来像などとされる阿弥陀三尊がまつられる善光寺(長野県)への信仰が全国に広がりました。「善光寺縁起絵ぜんこうじえんぎえ」には、その信仰の広がりを示すかのように、善光寺の由緒とともに阿弥陀三尊がひときわ大きく描かれています。

重要文化財 善光寺縁起絵(中幅) 日本・鎌倉時代 13~14世紀 根津美術館蔵

阿弥陀如来へのあつい信仰は日本だけではありませんでした。こちらは朝鮮半島の高麗時代の阿弥陀如来像です。鮮やかな色使い、金泥を多用した精緻な文様装飾は、当時の高麗宮廷画壇のレベルの高さを示しています。

重要文化財 阿弥陀如来像 朝鮮・高麗時代 大徳10年・忠烈王32年(1306) 根津美術館蔵

日本仏教の展開とともに、さまざまな形で描かれた阿弥陀さま。日本・アジアに広がった阿弥陀信仰の歴史を知るとともに、美しく描かれたたくさんの阿弥陀さまの姿を見ることで、心安らぐ一時を過ごすことができるでしょう。

(読売新聞デジタルコンテンツ部)

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