【プレビュー】「平山郁夫が描いた「奥の細道」-松尾芭蕉がみた石巻-」石巻市博物館で5月20日から

「平山郁夫が描いた「奥の細道」-松尾芭蕉がみた石巻-」 |
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会場:石巻市博物館 (宮城県石巻市開成1-8、「マルホンまきあーとテラス内」) |
会期:2022年5月20日(金)~6月26日(日) |
休館日:月曜日 |
入館料:一般800円/高校生500円/小中学生300円 ※常設展も観覧可 |
詳しくは同施設のサイトへ。 |
「奥の細道」シリーズ全作品を展示
シルクロードの画家として知られる平山郁夫(1930~2009年)は、円熟期に日本の「路」を題材とした素描シリーズに取り組み、日本各地を旅しました。
今回の展覧会では、島からのぼる荘厳な朝日を描いた名作「金華山の朝陽」をはじめとする、東北の聖地を描いた「奥の細道」シリーズの全作品(7点)を展示。さらに「平泉」シリーズ7点のうち3点も展示します。

「奥の細道」シリーズや「平泉」シリーズの代表作にはもととなる現地でのスケッチが存在しており、会場では、素描作品やスケッチと比較することができます。


戦時中、広島で被爆した平山は原爆症に苦しみました。そんな中、青森県の奥入瀬渓谷でのスケッチ旅行で、その水と森の美しさから「生きる喜び」を教えられたといいます。
その感動を受けて制作に取り組んだ「流水間断無(奥入瀬渓谷)」は、その地に最初に訪れてから35年もの年月をかけて制作。東北の生命感溢れる、六曲一双の大作です。

平山がシルクロードへの憧れから描いた「鄯善国妃子(楼蘭の王女)」と「西域の馬」。展覧会では初めて、一対の作品として展示されます。


また、平山作品ではありませんが、同館の「毛利コレクション」から「牡鹿郡石巻全景眺望図」(19世紀)が初公開されます。松尾芭蕉が「おくのほそ道」にも記した、当時の石巻の賑わいや町並みを楽しむことができます。

石巻市博物館の常設展示については、下の記事で詳しくレポートしています。
(読売新聞デジタルコンテンツ部)