週末いきたい!GWも終盤 5月8日で閉幕する展覧会

ゴールデンウィークも後半。5月8日(日)に閉幕の展覧会をピックアップしました。訪問される際は、混雑状況や予約・当日券の状況などを各展の公式SNSなどでお確かめください。
「空也上人と六波羅蜜寺」(東京国立博物館)
どうやって運んだのか?も話題の「空也上人と六波羅蜜寺」展(東京国立博物館)は事前予約ではすでに満員のようですが、若干数の当日券について、当日券情報専用の展覧会公式ツイッターが発信しています。
当日券情報のツイッターはこちら
なお、東京国立博物館150年の特集展示「未来の国宝―東京国立博物館 書画の逸品―」第1弾の菱川師宣「見返り美人図」も5月8日までです。
こちらは、総合文化展(常設展)なので、空也上人展や5月3日に始まった琉球展、もしくは総合文化展のみのチケットで見ることができます。
「藝大コレクション展2022 春の名品探訪 天平の誘惑」 東京藝術大学大学美術館
東京国立博物館のすぐそばの東京藝術大学大学美術館では、藝大のコレクションから特に天平文化に焦点をあてた作品が紹介されています。東博の総合文化展では4月26日から国宝「広目天(四天王立像のうち)」(京都・浄瑠璃寺)が展示されていますが、藝大コレクション展では「浄瑠璃寺吉祥天厨子絵」(重要文化財)が立体的に展示されています。
「没後50年 鏑木清方展」(東京国立近代美術館)
5月1日のNHKの「日曜美術館」や4月26日のBS日テレの「ぶらぶら美術・博物館」で放送されて、終盤になってさらに注目が集まっている鏑木清方。最終盤の4月29日から5月8日までは閉館時間が午後8時まで延長されています。日時指定制ですが当日券も販売されています。こちらも空也上人展と同様に当日券状況の公式ツイッターがあるので行く前にはご確認を。東京のあとは京都に巡回します。
当日券状況のツイッターはこちら
「大蒔絵展 漆と金の千年物語」(MOA美術館)
漆工芸のなかでも日本独自の技術である蒔絵(まきえ)の名品を紹介する大蒔絵展が熱海のMOA美術館で開催中です。特に会期終盤では、全国から集まった国宝10点(常設展示されている野々村仁清の色絵藤花文茶壺を加えると11点)を一度に見ることができます。(どんな国宝が並んでいるかは下の記事の後ろのほうで紹介しています)
また、熱海や箱根エリアのアートスポットについて、ライターの虹さんがまとめていますので、熱海・箱根方面へ観光する際には参考にしてください。
「日本画トライアングル 画家たちの大阪・京都・東京」(泉屋博古館東京)
住友家コレクションからなる泉屋博古館東京は、リニューアルで展示空間が大幅に向上しました。リニューアルオープン展の第1弾「日本画トライアングル」では、大阪、京都、東京の”3都”の日本画のそれぞれの個性を味わえます。
「サロン!雅と俗-京の大家と知られざる大坂画壇」(京都国立近代美術館)
京都や東京に比べて、あまり注目されていなかった大阪画壇は近年、研究が進み、再注目されています。
「戦国最強の家老―細川家を支えた重臣松井家とその至宝―」(永青文庫)
熊本の大名細川家に仕えた家臣の松井家。戦国時代の”名場面”に、かなりの頻度で関わっていた松井家の全貌を知ることができ、戦国ファンにはたまらない内容です。また、晩年、熊本に身を寄せた剣豪・宮本武蔵の書や絵画が豊富に展示されているのも注目です。
「中世武士団ー地域に生きた武家の領主ー」(国立歴史民俗博物館)
こちらも歴史ファン必見。大河ドラマでがぜん注目があがっている御家人をはじめとする中世の武士たちの実像に迫ります。中世の武士は「一所懸命」ではなかったことや、鎌倉に住むのをいやがっていたことなど、従来の鎌倉武士のイメージがだいぶ覆されており、内覧会を取材した際は「えっ、そうなの?」と驚きましたが、最近の「鎌倉殿の13人」を見ていると、本展が明らかにした実像に近い描写が多く、大河ドラマを見るたびにあらためて驚いています。
「大英博物館ミイラ展 古代エジプト6つの物語」神戸市立博物館
古代エジプト研究の最前線が、大英博物館の豊富なミイラをはじめとする出土品とともに紹介されています。東京(国立科学博物館)でのレビュー記事もどうぞ。
なお、大英博物館からは北斎が来日中です。
そのほか、以下のように、5月8日に閉幕の展覧会が各地であります。
「写真発祥地の原風景 幕末明治のはこだて」(東京都写真美術館)
「浅田政志 だれかのベストアルバム」(水戸芸術館 現代美術ギャラリー)
「平間至 写真展 すべては、音楽のおかげ」(美術館「えき」KYOTO)
「MUSE ON ICE 伊藤聡美出版記念展」(Gallery SUGATA)
「DC展 スーパーヒーローの誕生」(名古屋市博物館)
「サンセット/サンライズ」(豊田市美術館)
「ふつうの系譜 「奇想」があるなら「ふつう」もあります―京の絵画と敦賀コレクション」(府中市美術館)
若冲がライバル―郷土作家 岡原大崋の仕事展 ~令和に生きる伝統日本画の世界~(はつかいち美術ギャラリー)
平山郁夫 生誕90周年記念 悠久のシルクロード展 ~古代エジプトからアジア、そして日本へとつながる歴史と文化の道~(沖縄県立博物館・美術館)
美術展ナビでは、「美術展を探す」から地域別、もうすぐ終了の展覧会などを探すことができます。ぜひご活用ください。
(読売新聞デジタルコンテンツ部 岡本公樹)