美しい布たちに出会える 沖縄伝統の服飾文化を継承、発信 「首里染織館 suikara(すいから)」がグランドオープン 那覇市

首里城や沖縄県立芸術大学からも近い「首里染織館 suikara」(写真は首里染織館 suikara提供)

沖縄が誇る染物の「紅型(びんがた)」と、織物の「首里織」の伝統技術を次の世代へ継承し、広くその魅力を発信する「首里染織館 suikara(すいから)」(那覇市首里当蔵町2-16)が4月30日、グランドオープンしました。首里城なども近く、魅力的な沖縄の服飾文化を知ることができる施設として、観光スポットとしても注目されそうです。 

染め・織りの島、沖縄 

「工芸の島」ともいわれる沖縄。国の伝統工芸品に指定されている16品目のうち、実に13品目が染め・織りを占めています。 

「紅型(びんがた)」は琉球で生まれた唯一の染物で、すべての工程を手仕事で行うという、伝統を大切にしています。南国らしい色彩感覚や、大胆かつ緻密な意匠が特徴で、琉球王国時代に日本や中国、アジア各国との交流の中でもたらされた技法を磨き、デザインも影響を受けつつ、独自の発達を遂げたと考えられています。今日、華やかな踊り衣装などで目にする機会も多い、おなじみの染物です。 

伝統の織物もやはり14世紀以降、東南アジアや中国、日本との交易で学んだ織りの技術を取り入れ、琉球の気候風土に合うものに変化させてきました。県内各地に特徴ある織りが受け継がれていますが、中でも王都・首里では、王侯・貴族、士族用に、色柄ともに格調高く、麗美な織物が織り継がれています。「首里織」という名称は、1983年に国の伝統工芸品に指定される際、首里に伝わる様々な紋織や、絣(かすり)織物を総称するネーミングとして採用されました。 

「首里から」魅力を発信 

「首里染織館 suikara(すいから)」は王都で発展した伝統の服飾文化を学び、次の世代に伝えていく施設として構想されました。名称の「すいから」は、首里の現地読みである「すい」から、首里から発信」「首里からつながる」というイメージを込めました。 

鉄筋コンクリート造り3階建てで、「琉球びんがた事業協同組合」と「那覇伝統織物事業協同組合」の後継者育成事業や体験プログラムなどを行う工房、最新のびんがた・首里織の反物の展示ギャラリー、オリジナルグッズなどもあるショップ、沖縄の染め織りの魅力を発信する情報コーナーなどがあります 

かわいいオリジナルのグッズも

今後は本格的な体験プログラムやワークショップ、トークイベント、講座なども開催予定です。着物に関する相談やギフト、記念品などの注文も可能だそうです。

琉球文化の奥深さとともに

同館を運営する法人の役員で広報担当、いのうえちずさんは「沖縄は工芸の島といわれますが、中でも染め織りの島なのです。世界的にみても、こんなに狭い地域で多様な技法が集中しているのは珍しいです。かつての王都、首里で磨かれた紅型や首里織の素晴らしさを、琉球文化の奥深さとともに発信していきます。観光で首里に来られた方も、ぜひ気軽にお立ち寄りください」と話していました。 

<施設概要> 

名称:首里染織館  suikara 

住所:那覇市首里当蔵町2-16 

アクセス:ゆいレール首里駅から徒歩約7分、国際通りからタクシーで10~15分程度 

入場無料 

営業時間:11時~18時まで 

問い合わせ先:電話098-917-6030 

       公式サイト(https://suikara.ryukyu/

 (読売新聞美術展ナビ編集班 岡部匡志) 

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