【開幕】「モディリアーニ ―愛と創作に捧げた35年―」大阪中之島美術館で7月18日まで

特別展「モディリアーニ ―愛と創作に捧げた35年―」が4月9日(土)から7月18日(月・祝)まで、大阪中之島美術館で開催されます。35歳で早世し、作品数は決して多くないアメデオ・モディリアーニ(1884~1920年)の作品から、選りすぐりの約40点を展示します。

大阪中之島美術館 開館記念特別展「モディリアーニ ―愛と創作に捧げた35年―」
会場:大阪中之島美術館(大阪市北区中之島4-3-1)
会期:2022年4月9日(土)~7月18日(月・祝)
開館時間:10時~17時(入場は16時30分まで)
休館日:月曜日 ※5月2日(月)、7月18日(月・祝)を除く
観覧料:一般1,800円 高大生1,500円 小中生500円ほか
公式サイト:https://modi2022.jp

開幕前日の内覧会を取材しました

アメデオ・モディリアーニ《大きな帽子を被ったジャンヌ・エビュテルヌ》1917年 個人蔵

モディリアーニが描く人物は、引き伸ばしたような身体と塗りつぶされた瞳が特徴的。この瞳には一体何が映っているのでしょうか。瞳と向き合っているうちに、絵の中に吸い込まれていきそうな気持ちになります。

同じモデルの作品が初の「再会」

右:アメデオ・モディリアーニ《髪をほどいた横たわる裸婦》1917年 大阪中之島美術館 左:アメデオ・モディリアーニ《座る裸婦》1917年アントワープ王立美術館

大阪中之島美術館のコレクションの目玉のひとつ《髪をほどいた横たわる裸婦》(上の写真左)と、アントワープ王立美術館所蔵の《座る裸婦》(同右)は同じ女性をモデルにしています。2作が大阪で初の再会を果たします。

世界初公開!ハリウッド女優が愛した絵

アメデオ・モディリアーニ《少女の肖像》1915年頃 グレタ・ガルボ・ファミリー・コレクション

ハリウッド女優のグレタ・ガルボが生涯にわたって愛蔵した《少女の肖像》は、世界初公開! 木彫りのような温もりを感じる肖像です。

彫刻家への道も

コンスタンティン・ブランクーシ《接吻》 1907-10年 石橋財団アーティゾン美術館

モディリアーニは一時期、彫刻家を志していました。第1章では、モディリアーニが学んだルーマニア出身の彫刻家・ブランクーシの作品やモディリアーニの彫刻作品などを見ることができます。彫刻の道は断念したものの、彫刻で模索した表現は独自の絵画表現として受け継がれていったのかもしれません。

アメデオ・モディリアーニ《立つ裸像》1912年頃 ライムストーンオーストラリア国立美術館。(実物ではなく写真を展示)

波瀾万丈な人生で描かれた静謐さ

35歳の生涯を閉じた後、モディリアーニの作品は急激に評価が高まります。一方で生前は、食うや食わずの生活だったそう。苦しい状況でもモディリアーニは、アルバイトをすることなく常に描き続けてきました。波乱万丈の人生とは裏腹に、作品にはしずかな空気が漂っているようです。

シルエットを活かしたグッズも多数

ポストカードやマスキングテープ、お菓子など、グッズも充実!モディリアーニが描く人物像のシルエットを活かしたようなグッズがユニークです。


(ライター・三間有紗)