週末いきたい!今年は見納め?桜がモチーフの美術品を楽しめる美術館・博物館

東京の桜はだいぶ散っていますが、みなさんのお過ごしの地域ではどうでしょうか? 桜の美しい瞬間をとらえた絵画や写真などの展覧会で、今シーズン最後の花見をしてみてはいかがですか。「桜」がモチーフの美術品を楽しめる展覧会を紹介します。

「日本画トライアングル 画家たちの大阪・京都・東京」(泉屋博古館東京)

3月にリニューアルオープンした美術館「泉屋博古館東京」(東京・六本木一丁目)で行われている「日本画トライアングル 画家たちの大阪・京都・東京」(5月8日まで)で、4月10日まで展示されているのが、木島櫻谷《柳桜図》。かつて大阪の茶臼山にあった住友家本邸に飾られていた屏風です。桜と柳の組み合わせが見事です。

「ダミアン・ハースト 桜」(国立新美術館)

イギリス現代アートの代表的存在、ダミアン・ハースト(1965~)の日本国内初の大規模個展では、最新作の<桜>シリーズが紹介されています。国立新美術館(東京・六本木)で5月23日まで。

「本城直季 (un)real utopia」(東京都写真美術館)

風景をミニチュアのように撮る作風で知られる写真家の回顧展「本城直季 (un)real utopia」が東京都写真美術館で5月15日まで。桜が咲き誇る入学式の学校を空撮した作品《entrance ceremony, commemorative photo》を撮影するために、数年かけてシャッターチャンスを待ったそうです。

博物館でお花見を 東京国立博物館

東京国立博物館の春の恒例の企画「博物館でお花見を」では、浮世絵や屏風絵などの絵画、着物、陶磁器など、桜をモチーフにした優品が館内の各展示室で並んでいます。4月10日まで。ちなみに、4月12日からは、創立150年記念の一環で、「未来の国宝―東京国立博物館 書画の逸品―」が国宝室で始まります。その第1弾は菱川師宣の浮世絵「見返り美人図」です。


 

大蒔絵展 MOA美術館

MOA美術館(静岡・熱海)で5月8日まで開催されている「大蒔絵展 漆と金の千年物語」。見返り美人図の菱川師宣の「江戸風俗図巻」には、桜の柄の着物を着た女性や花見をして宴会を楽しむ江戸時代の人々の姿が描かれています。

菱川師宣「江戸風俗図巻」(江戸時代 17世紀 MOA美術館蔵)。報道内覧会で撮影


(読売新聞デジタルコンテンツ部 岡本公樹)