【プレビュー】「大蒔絵展 漆と金の千年物語」MOA美術館で4月1日から 国宝16点・重文32点を含む各時代の名品で知る蒔絵の世界

日本独自の漆の工芸「蒔絵まきえ」。漆が乾かないうちに金粉や銀粉を「蒔き」つけて文様をあらわす。MOA美術館で、4月1日から5月8日まで開かれる「大蒔絵展」は、日本の理想の美であり続けた蒔絵の世界を、平安時代から現代の漆芸作家の作品まで、各時代を代表する名品を通じて知ることができる特別展だ。MOA美術館、三井記念美術館、徳川美術館の3館が共同で開催するもので、3会場で国宝や重要文化財あわせて70点以上を含む約190点が展示される。

大蒔絵展 漆と金の千年物語
会場: MOA美術館(静岡県熱海市桃山町)
会期: 2022年4月1日(金)~ 5月8日(日) ※展示替えあり
開館時間: 午前9時30分~午後4時30分(入館は午後4時まで)
休館日: 木曜日
観覧料:一般1,600円/高大生1,000円・要学生証/中学生以下無料/65才以上1,400円・要身分証明
アクセス: JR東海道新幹線・東海道線 熱海駅下車、駅前バスターミナル8番乗り場よりMOA美術館行 約7分終点下車
[3館共同開催] ※出品作品は会場ごとに異なります。
三井記念美術館:2022年10月1日(土)~ 11月13日(日)/徳川美術館:2023年春
詳細は、MOA美術館のHP(https://www.moaart.or.jp)へ


同展(MOA美術館)で展示される国宝の展示スケジュールは以下の通り。

【4月1日〜4月8日】

国宝 源氏物語絵巻 柏木一 平安時代(12世紀) 徳川美術館

【4月1日〜5月8日】

国宝 手鑑「翰墨城」 奈良~室町時代 MOA美術館

【4月1日〜4月20日】

国宝 籬菊螺鈿蒔絵硯箱 鎌倉時代 鶴岡八幡宮

国宝 浮線綾螺鈿蒔絵手箱 鎌倉時代(13世紀) サントリー美術館

国宝 初音蒔絵貝桶 江戸時代(17世紀) 霊仙院千代姫(尾張徳川家2代光友正室)所用 徳川美術館

国宝 初音蒔絵十二手箱 江戸時代(17世紀) 霊仙院千代姫(尾張徳川家2代光友正室)所用 徳川美術館

【4月17日〜5月8日】

国宝 山水蒔絵箏 平安時代(12世紀)春日大社

【4月22日〜5月8日】

国宝 梅蒔絵手箱 鎌倉時代(13世紀) 三嶋大社

国宝 桐蒔絵手箱 南北朝時代(14世紀) 熊野速玉大社

国宝 海賦蒔絵袈裟箱 平安時代(10世紀) 教王護国寺

国宝 澤千鳥螺鈿蒔絵小唐櫃 平安時代 12世紀 高野山金剛峰寺

国宝 一字蓮台法華経 平安時代(12世紀) 大和文華館

国宝 法華経(久能寺経)化城喩品 平安時代 鉄舟寺

国宝 初音蒔絵文台・硯箱 江戸時代(17世紀) 霊仙院千代姫(尾張徳川家2代光友正室)所用 徳川美術館

国宝 胡蝶蒔絵挟箱 江戸時代(17世紀) 幸阿弥長重 徳川美術館

【5月1日〜5月8日】

国宝 源氏物語絵巻 宿木一 平安時代(12世紀) 徳川美術館

国宝 源氏物語絵巻 宿木一 平安時代(12世紀) 徳川美術館。紫式部の『源氏物語』を絵画化した作品で、貴族の私的な生活の場に設置された調度類の具体的な様相を伝える

 

国宝 澤千鳥螺鈿蒔絵小唐櫃(部分) 平安時代 12世紀 高野山金剛峰寺。平安時代の和様意匠の完成を示す
国宝 初音蒔絵貝桶 江戸時代(17世紀) 霊仙院千代姫(尾張徳川家2代光友正室)所用 徳川美術館。源氏物語をモチーフに豪華絢爛の蒔絵を施した婚礼調度品

現代に続く蒔絵

展示構成は、「第1章 源氏物語絵巻と王朝の美」「第2章 神々と仏の荘厳」「第3章 鎌倉の手箱」「第4章 東山文化 ― 蒔絵と文学意匠」「第5章 黄金と南蛮 ― 聚楽第の調度」「第6章 江戸蒔絵の諸相 ―初音の婚礼調度、琳派の美」と時代順で、蒔絵の長い歴史を展観できる。そして、「第7章 近代の蒔絵 ― 伝統様式」と「第8章 現代の蒔絵 ―人間国宝」で、人間国宝の室瀬和美の作品など、現代に続く蒔絵の美を紹介する。

(読売新聞デジタルコンテンツ部 岡本公樹)