イケムラレイコ、塩田千春の対話集が刊行 コロナ禍における制作など率直に語り合う 記念展が「銀座 蔦屋書店」で4月2日開幕

晩餐中のイケムラレイコ(左)と塩⽥千春(右) © Leiko Ikemura, Chiharu Shiota and VG Bild-Kunst Bonn, 2022 Photo:Sunhi Mang

ドイツ・ベルリンを拠点に、世界を舞台に活躍する現代アーティストであるイケムラレイコと塩⽥千春が、ロックダウンで移動が制限されていた期間、互いの家を行き来し、展示や作品制作について語り合った記録をまとめた『手の中に抱く宇宙  イケムラレイコ+塩田千春  対話集』が美術出版社から4月、刊行される。これを記念した書籍刊行記念展も4月2日、銀座  蔦屋書店で開幕する。

コロナ禍とアート、率直に語る

刊行のきっかけになったのは、2021年春に名古屋のケンジタキギャラリーで開催されたイケムラレイコ、塩⽥千春の⼆⼈展「⼿の中に抱く宇宙」。ここではお互い初めての挑戦となるコラボレーション・ドローイングも出品された。

イケムラレイコ、塩⽥千春《Hands Holding the Universe》 2021年 © Leiko Ikemura, Chiharu Shiota and VG Bild-Kunst Bonn, 2022 Photo:怡⼟鉄夫

⼆⼈は、ロックダウン状態が続く中、拠点とするドイツのベルリンで、お互いの家やアトリエを定期的に⾏き来し、対話を重ねていた。本書には、その5回に渡る対話をまとめた「対話集」と⼆⼈展「⼿の中に抱く宇宙」出品作を収めている。

© Leiko Ikemura, Chiharu Shiota and VG Bild-Kunst Bonn, 2022 Photo:怡⼟鉄夫

対話では、コロナ禍での制作で思うこと、⼥性アーティストとして⽣きること、ベルリンの壁崩壊後のアートシーン、作品を⾔葉にすること、家族、⽇独の芸術教育、美術を教える側と教えられる側の考え、これからのアートマーケットなどについて語り合っている。二人は互いの作品を⾒ながら意⾒交換をしたり、雑談をしたりしつつ、とてもリラックスした雰囲気で率直に語り合った。コロナ禍におけるアーティストの活動の記録としても貴重だ。

刊行記念展も開催

銀座 蔦屋書店で開催される書籍刊⾏記念展では、2021年の⼆⼈展「⼿の中に抱く宇宙展」に出品したイケムラと塩⽥それぞれの作品、共作のドローイングが紹介されるのに加え、新作のコラボレーション作品も初披露される。

更に、⽯を持ったイケムラ⾃⾝の⼿がスキャンされた写真に塩⽥が⾚い⽷を縫い重ねた作品を、対話集とのセットでエディション版画として数量限定販売。4⽉1⽇(⾦)10時よりオンラインにてエントリー受付を開始する。

<限定特装版オンラインエントリー⽅法>
オンラインエントリーはアートのオンラインマーケットプレイス「OIL by 美術⼿帖」にて、4⽉1⽇(⾦)10時より開始する。詳細は4⽉1⽇(⾦)10時に公開される特設ページにてご確認ください。

予告ページ|https://oil.bijutsutecho.com/special/127
特設サイトURL|https://bijutsutecho.com/lp/ikemura-shiota2022
(特設サイトは4⽉1⽇(⾦) 10時に公開されます。)
オンラインエントリー受付期間|4⽉1⽇(⾦)10:00〜 4⽉14⽇(⽊)17:00

<アーティストのプロフィール>

Photo by Astrid Piethan

イケムラレイコ

美術家。三重県津市⽣まれ。1970〜72年⼤阪外国語⼤学(現、⼤阪⼤学)スペイン語科に在籍後、1972年にスペインに渡り、1973〜78年にセビリア美術⼤学で学ぶ。1980年からスイスで本格的に美術家としての活動を開始し、1986年からはドイツを拠点に活躍。作品は絵画、彫刻、ドローイングと多岐に渡り、国境や⽂化を越えてジェンダーや⾃然、⽣命の根源、そして宇宙へのつながりを描き出している。30年以上にわたって世界各地の美術館で数多くの個展を⾏い、2019年には過去最⼤の個展となる「⼟と星 Our Planet」を国⽴新美術館(東京)にて開催、その成果から令和元年度(第70回)芸術選奨⽂部科学⼤⾂賞を受賞。同年「新しい海へ」と題してバーゼル美術館(スイス) へも巡回された。2021年にはイギリスで初の個展となる「うさぎ・イン・ワンダーランド」をセインズベリー・センターにて開催。現在はベルリン、ケルンを拠点にしている。1991〜 2015年ベルリン芸術⼤学(UdK)教授。2014年〜現在、⼥⼦美術⼤学⼤学院美術研究科客員教授。

Photo by Sunhi Mang

塩田千春

1972年、⼤阪⽣まれ。ベルリン在住。京都精華⼤学洋画科専攻。在学中にキャンベラのオーストラリア国⽴⼤学美術学部へ交換留学。卒業後ドイツへ渡り、ハンブルク造形美術⼤学、ブラウンシュヴァイク美術⼤学、ベルリン芸術⼤学で学ぶ。⽣と死という⼈間の根源的な問題に向き合い「不在の中の存在」をテーマに作品を制作。⼤規模なインスタレーションのほか、⽴体、写真、映像など多様な⼿法で作品を発表している。2015年、第56回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展⽇本代表作家に選出。2019年、25年の活動の集⼤成となる⾃⾝最⼤の個展「魂がふるえる」を森美術館で開催。その後アジア・太平洋地域を巡回している。2020年より多摩美術⼤学EWS特任教授。

【書誌情報】
『⼿の中に抱く宇宙 イケムラレイコ+塩⽥千春 対話集』
著者|イケムラレイコ、塩⽥千春
発⾏|カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社
発売|美術出版社
定価|3,300円(税込)
仕様|A5変型、並製三⽅断、クータバインディング、箱⼊り、320⾴
ISBN|978-4-568-10542-1
⼀般発売⽇|2022年4⽉15⽇
先⾏販売⽇|銀座 蔦屋書店 2022年4⽉2⽇

【対談集刊⾏記念展概要】
会期|2022年4⽉2⽇(⼟)〜4⽉13⽇(⽔)
時間|11:00-20:00 ※最終⽇のみ、18時閉場
会場|銀座 蔦屋書店 GINZA ATRIUM(イベントスペース)
⼊場|無料
主催|銀座 蔦屋書店
協⼒|Studio Ikemura/ATELIER CHIHARU SHIOTA/KENJI TAKI GALLERY
お問い合わせ|03-3575-7755(営業時間内)/info.ginza@ccc.co.jp
特集ページ|https://store.tsite.jp/ginza/blog/art/25363-1515070310.html
<展⽰作品の販売について>
作品販売に関しては、銀座 蔦屋書店HPで後⽇告知される。

(読売新聞美術展ナビ編集班 岡部匡志)

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