【開幕】「戦国最強の家老―細川家を支えた重臣松井家とその至宝―」永青文庫で5月8日まで

最強の家臣といえば、直江兼続?島左近?
いいえ、松井康之です!
3月12日から5月8日まで永青文庫(東京・目白台)で開かれる「戦国最強の家老―細川家を支えた重臣松井家とその至宝―」の内覧会を取材しました。
展示を見ていくと松井の凄さがわかってきます。
信長・秀吉・家康が絶賛!初代・松井康之

なんといっても三英傑の信長、秀吉、家康がこぞって松井康之を絶賛。
こちらは、信長が康之の主君の細川藤孝にあてた書状(重要文化財)。
鳥取攻めで船65隻を撃破した松井の働きをベタ褒めしています。

秀吉は康之に石見(島根県)半国の領地を与えて独立した大名として取り立てようとしましたが、康之は細川家への忠義から断ります。感動した秀吉が与えたのがこの「唐物茶壺 銘 深山」。千利休のお墨付きの名品です。

さらにそのエピソードを聞いて感動した家康が康之にプレゼントしたのがこちらの「縄簾水指」です。

康之は、本能寺の変では危険な京都に情報収集のため潜入し、反明智光秀に細川家を導いたり、豊臣秀次事件や関ヶ原の戦いなど、細川家を次々と襲う政治的・軍事的な危機を乗り切ったり、武功だけでなく、巧みな交渉までの獅子奮迅ぶりに驚き、「戦国最強」の名にふさわしいと納得しました。
宮本武蔵をスカウト?2代目松井興長
康之の息子で2代目の松井興長も「最強の家老」でした。3代将軍の徳川家光から、家光が着ていた陣羽織を贈られたほど。


あの宮本武蔵を熊本に招いたキーパーソンだったようで、宮本武蔵が書いた書や絵画も充実しています。

武蔵が興長にあてた直筆書状のほか、「巌流島で木刀で戦ったの?」と問われた武蔵が自ら再現して作ったと伝わる木刀も並んでいます。

松井家の豊富な資料は、能装束や茶道具などの美術品について、これまでも注目されてきましたが、主君(細川家)と家臣の関係から松井家をとりあげる展示は、東京では初めてだそうです。
(読売新聞デジタルコンテンツ部 岡本公樹)
戦国最強の家老 ―細川家を支えた重臣松井家とその至宝― |
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会場:永青文庫(東京都文京区目白台1-1-1) |
会期:2022年3月12日~5月8日 |
開館時間:10時~16時30分(入館は16時まで) |
休館日:月曜日(3月21日は開館し、3月22日は休館) |
観覧料金:一般1,000円 シニア(70歳以上)800円 大学・高校生500円 |
アクセス:JR目白駅・副都心線雑司が谷駅よりバス「目白台三丁目」下車徒歩5分、都電荒川線早稲田駅より徒歩10分、有楽町線江戸川橋駅より徒歩15分、東西線早稲田駅より徒歩15分 |
詳しくは同文庫のホームページで |
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