オパール、モルガナイト…なぜその3つの宝石を選んだ? 宝石展のコラボイラストを描いた安部祐一朗(長靴をはいた描)さん

色鉛筆を使って、動物と宝石・鉱物を組み合わせ、神秘的なのにリアルなイラストを描く画家の安部祐一朗(長靴をはいたねこ)さんが、国立科学博物館で開催中の特別展「宝石 地球がうみだすキセキ」(宝石展)で、3点のコラボイラストを描きました。なぜこの3つを選んだのか? 絵に込められた意味は? そして、どこでその宝石を見ることができる? 安部さんに聞きました。

現実にはないくらい美しい化石を

「国立科学博物館の標本をモチーフに制作するということは決まっていたのですが、 どの宝石を融合させるのかすごく悩みました」と安部さん。

まず紹介する1つ目の作品は、こちら。

「フタバスズキリュウ化石 オパール化」

「普段、生き物と鉱物・宝石の融合をテーマに作品を描いているのですが、今回描いた1つは生きていない化石をモチーフに制作するというチャレンジをした作品になっています」

「実際化石がオパール化する事は知っていたので、現実にはないくらい美しく表現するためにはどうすればいいのか考えながら描きました。 全てをオパールにするのではなく、あくまで化石がオパール化しているというのを意識しています」

会場で展示されているオパールはこちら。

3章の「見る方位により色が変わる宝石」コーナーにあります。オパールは複数ありますが大きくて目立っているので見つけやすいでしょう

忠犬ハチ公に合う宝石とは?

2つ目の作品は、こちら。

「ハチ公×モルガナイト」

ハチ公は分かりますが、モルガナイトはあまり聞いたことのない石の名前です。

安部さんに解説してもらいましょう。
「モルガナイトは『清純・愛情・優美』を象徴する石とされています。渋谷駅まで飼い主の帰りを出迎えに行き、飼い主の死去後も約10年にわたって通い続けたという愛情溢れるハチ公にピッタリだと思い、融合させました。 毛並みのある生き物に対して、宝石という固いものをどのように融合させるのかとても悩んだのですが、カットされているモルガナイトを耳に、原石はしっぽや爪に融合させました」

展示されているモルガナイトはこちらです。

3章の「エメラルドのなかま」コーナーにあります

エメラルドに見えるけどずっと”繊細”な石

最後の3つ目の作品は、こちらです。

「シロナガスクジラ×ダイオプテーズ 」

「ダイオプテーズ」はこれまた聞き慣れない石の名前です。緑色でむしろ2つ目の「エメラルドのなかま」に展示されているモルガナイトよりもエメラルドっぽく感じますが。

安部さんによると、「硬いエメラルドに見えるけれども、実際はエメラルドよりも柔らかいこの石に、巨体のシロナガスクジラが持つ繊細さとの共通点を見いだして作品にした」そうです。

中央の緑の石がダイオプテーズ
3章「あまり知られていない宝石」コーナーにあります

すべて3章(第1会場)ですが、コーナーの展示順は「エメラルドのなかま」(モルガナイト)、「見る方位により色が変わる宝石」(オパール)、「あまり知られていない宝石」(ダイオプテーズ)になります。安部さんのコラボイラストは展示の最終盤の第2会場で、これらの石の展示されている第1会場には戻れませんので、宝石展に入る前にぜひチェックしてください。

会場で描かれたイラストとサインも要チェックです

(読売新聞デジタルコンテンツ部 岡本公樹)

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