【開幕】かわいい、だけではない 厳しさと力強さ秘め 「上野リチ:ウィーンから来たデザイン・ファンタジー」三菱一号館美術館で5月15日まで

上野リチ・リックス プリント服地[野菜]1955年頃[再製作:1987年]

 

上野リチ:ウィーンから来たデザイン・ファンタジー
会場:三菱一号館美術館(東京・丸の内)
会期:2022年2月18日(金)~5月15日(日)
休館日:月曜日、展示替えの4月12日も休館。ただし、トークフリーデー(2月28日、3月28日、4月25日)、3月21日、5月2、9日は開館。
アクセス:東京都千代田区丸の内、JR東京駅丸の内南口から徒歩5分、JR有楽町駅国際フォーラム口から徒歩6分、地下鉄を利用する場合、都営三田線日比谷駅B7出口から徒歩3分、東京メトロ千代田線二重橋前駅1番出口から徒歩3分、有楽町線有楽町駅D3/D5出口から徒歩6分、丸ノ内線東京駅=地下道直結=から徒歩6分
入館料:一般1900円、高校・大学生1000円、小、中学生無料
最新情報は同館サイトで確認を

19世紀末にウィーンに生まれ、ウィーンと京都を舞台にデザイナーとして活躍した上野リチ(1893-1967)の世界初の大規模回顧展です。

開幕前日の内覧会を取材しました

上野リチ・リックス 中国・穆稜[風物画巻] 1940年頃(部分)
2月18日(金)から三菱一号館美術館ではじまる「上野リチ:ウィーンからきたデザイン・ファンタジー」展。かわいいのは勿論ですが、それだけでは語りきれない、ブレない厳しさと強さを内に秘めた作品の数々で、感銘しました。

上野リチ・リックス(画)/上野伊三郎(詩文・書) 中国・白城子[巡回芝居] 1940年頃(部分)
上野リチ・リックス 中国・穆稜[風物画巻] 1940年頃(部分)
上野リチ・リックス 中国・白城子[風物画巻] 1940年頃(部分)
この一連の絵巻物は1940年ごろ、夫の建築家・上野伊三郎とともに満洲に派遣された際、描いたもの。迷いない筆の運びで、時代状況や流行に左右されない、リチのキャラクターを強く感じました。

上野リチはユダヤ系の裕福な家庭に生まれたとはいえ、女性の社会進出が難しい時代にウィーンと京都でデザイナーとして活躍。しかも国際結婚で戦前、戦中、戦後と激動の人生だったはず。芯が強く、タフな方だったのでしょう。

上野リチ・リックス スキー用刺繍手袋デザイン 1935ー44年
上野リチ・リックス 婦人用花模様刺繍手袋デザイン 1943年

これらも戦中に描いた手袋やハンドバッグのデザイン。時代を考えると驚くほど自由で色彩豊かです。

上野リチ・リックス ウィーン工房テキスタイル・デザイン:紫カーネーション 1924年
上野リチ・リックス 七宝飾箱デザイン[結婚式] 1950年頃
上野リチ・リックス ウィーン工房壁紙:芥子 1928年

テキスタイルや七宝飾箱、お店の内装デザインなど多彩な仕事ぶり。後進の教育にも熱心に取り組みました。

グッズが実にかわいくて、かつ平凡ではありません。身近に持っておきたくなります。素通りできません(^_^;)


(読売新聞美術展ナビ編集班 岡部匡志)

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