【プレビュー】全館を使った節目の大規模展、新収蔵品も豪華 「ポーラ美術館開館20周年記念展 モネからリヒターへ ー 新収蔵作品を中心に」 4月9日(土)開幕

ベルト・モリゾ《ベランダにて》 1884年油彩/カンヴァス 81.2 x 100.2 cm ポーラ美術館蔵

展覧会名:ポーラ美術館開館20周年記念展 モネからリヒターへ   ―  新収蔵作品を中心に
From Monet to Richter: Focus on New Acquisitions― Pola Museum of Art 20th Anniversary Exhibition

会期:2022年4月9日(土)~ 9月6日(火) 会期中無休
会場:ポーラ美術館(神奈川県箱根町、箱根湯本駅などからバス) 展示室1-5、 アトリウム ギャラリー、 アトリウム ロビー、 森の遊歩道

ポーラ美術館のホームページ(https://www.polamuseum.or.jp/

新旧のコレクションを一堂に

2002年9月に開館したポーラ美術館は、ポーラ創業家二代目の鈴木常司(1930-2000)が戦後約40年をかけて収集したコレクションを基盤にさまざまな企画展を開催してきた。近年では、20世紀から現代についても重要な作品の収集を行っている。本展は、鈴木常司が収集したコレクションと、そのほとんどが初公開となる近年新収蔵した作品を合わせて紹介する初の機会となる。

メインテーマは「光」

本展の主要なテーマは「光」とした。光の表現を追究したモネら印象派と合わせて、光への強い関心がうかがえるゲルハルト・リヒターら現代作家の作品にも焦点を当てていく。同館を象徴する《睡蓮》をはじめ、ハマスホイなど独自の光のとらえ方が楽しめる。

クロード・モネ《睡蓮》 1907年 油彩/カンヴァス 93.3 x 89.2 cm ポーラ美術館蔵
ヴィルヘルム・ハマスホイ《陽光の中で読書する女性、ストランゲーゼ30番地》1899年 油彩/カンヴァス 46.2×51.0 cm ポーラ美術館蔵
ロベール・ドローネー《 傘をさす女性、またはパリジェンヌ 》 1913 年 油彩/カンヴァス 123.5 × 90.3 cm ポーラ美術館蔵

館内全面展開の大規模展

本展では館内の5つの展示室、現代美術を展示するアトリウム ギャラリー、ロビー空間、森の遊歩道にいたるまで作品を展示する。美術館開館以来、最大規模となる企画展となる。

注目の新収蔵品を以下に紹介する。

ベルト・モリゾ《ベランダにて》 1884年油彩/カンヴァス 81.2 x 100.2 cm ポーラ美術館蔵

印象派の画家、ベルト・モリゾ(1841-1895)が一人娘のジュリー・マネを優しい筆致で描いた。

松本竣介《街》 1940年(昭和15)油彩/カンヴァス 53.0 x 73.0 cm ポーラ美術館蔵

戦前から戦後と、激動の時代に活躍した松本竣介(1912-1948)。好んで主題とした都市の景観を独自の視点でとらえた。

白髪一雄 《波濤》 1987年(昭和62) 油彩・墨/紙 112.2 x 194.3 cm ポーラ美術館蔵

白髪一雄(1924-2008)らマティエール(材質感)を探求した画家たち。戦後日本の抽象画家のコレクションが充実した。

ゲルハルト・リヒター《抽象絵画(649-2)》 1987年 油彩/カンヴァス 200.7 × 200.8 cm © Gerhard Richter 2021(20102021) ポーラ美術館蔵

現代絵画の最高峰の一人、ゲルハルト・リヒター(1932-)。ライフワークである「抽象絵画」シリーズの代表的作例。

同美術館の節目にふさわしく、内外の名作コレクションをたっぷり楽しむことができる。特に現代アートの充実ぶりには目を見張る。施設全体を使う重量級の展示なので、できれば時間に余裕をもって来館したい。

(読売新聞美術展ナビ編集班 岡部匡志)