【国立能楽堂】絵画を橋渡しに能の世界を楽しむ公演を2月に

日本の伝統芸能の能・狂言は、室町時代から700年近い歴史を持つ。江戸時代に生まれた歌舞伎や文楽と比べて、その分、遠い存在と感じる人もいるかもしれない。国立能楽堂(東京・千駄ヶ谷)では、2月に、日本近代絵画を<橋渡し>に、能の世界に触れる3つの公演を行う。
公演される演目について描かれた近代絵画を鑑賞しつつ、絵画のイメージを補助線に、実際に公演を楽しむ、という趣向だ。絵画の展示はないが、公演プログラム「月刊国立能楽堂」2月号ではそれぞれの絵画がカラーで大きく取り上げられてる。

2月2日(水)の能の公演は「室君むろぎみ」。神事に室君(室の津の遊女)が神楽を奏すると、室の明神が現れ、太平の世をたたえ舞を舞うという内容。絵画は、大和絵の復興に力を尽くした画家・松岡映丘(1881~1938年)の《室君》。

2月18日(金)の能の公演は「昭君しょうくん」。国のために胡国の王に贈られた女性王昭君。その老父母が、恋しい人を映すという鏡をのぞくと、彼女の亡霊とともに鬼神と化した胡国の王が映し出されるという物語。絵画は、岡倉天心の日本美術院創設に、横山大観らとともに参加した、菱田春草(1874~1911年)の《王昭君》。

2月26日(土)の能の公演は「鉢木はちのき」。「いざ鎌倉」の心意気を示す物語として知られている題材で、絵画は、歴史画を得意とした小堀鞆音(1864~1931年)の《常世》。

18日の定例公演の開演前には、ライターで永青文庫副館長の橋本麻里さんによるプレトーク「中国から日本へ、転変する王昭君の物語」。26日の普及公演では、公演中に国文学研究資料館名誉教授の小林健二さんによる解説「近代画家の能楽への眼差し」が行われる。

入場料金は、正面5,000円、脇正面3,300円(学生2,300円)、中正面3,000円(学生2,100円)。チケット購入は、インターネットでは国立劇場チケットセンターで。詳しくは、国立能楽堂の公式ホームページへ。

(読売新聞デジタルコンテンツ部 岡本公樹)

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