【開幕レビュー】企画展「徳川一門 ―将軍家をささえたひとびと―」江戸東京博物館で3月31日まで

江戸東京博物館(東京・両国)で長期休館前の最後の企画展「徳川一門 ―将軍家をささえたひとびと―」が1月2日から3月6日まで(*3月31日(木)まで会期が延長されました)開催されています。江戸時代の15代将軍は徳川家康の血を引いています。ただ、直系は途中で絶えており、「御三家」紀伊家の8代吉宗や「御三卿」一橋家の15代慶喜などの人々が将軍職を継承してきました。

徳川宗家に伝来した品々が並ぶ今展での注目は、将軍にならなかった一門の人々による書画などの作品です。最近は3代家光が描いた絵が、将軍であることと画風のギャップから人気を集めています。

徳川光友筆《千代能図》(江戸時代前期、川記念財団)

家光は家康の孫です。この絵は、同じく家康の孫にあたる「御三家」尾張徳川家の2代目、徳川光友が描いた《千代能図ちよのず》(江戸時代前期、川記念財団)です。光友は狩野探幽に学び、書画を得意としたとされる人物です。どこか通じるものを感じます。

田安斉匡筆《翁舞之図》(江戸時代後期、川記念財団)

こちらは、11代徳川家斉の異母弟で「御三卿」田安家の田安斉匡たやすなりまさによる《翁舞之図》(江戸時代後期、川記念財団)です。面をつけて舞う演者だけでなく、多数の人物が細かく描写されています。
会場を案内してくれた川記念財団の川典子理事によると、絵だけでなく、表装具も能装束にあわせて描かれたもので、確証はないものの斉匡が描いた可能性もあるそうです。将軍にならなかったからこそ、これだけの絵画を作りあげる時間があったのかもしれません。

川記念財団理事の川典子さん

豊富な徳川宗家伝来の品々で、歴代将軍を知ることができるだけではありません。「一門」というテーマ設定によって<光>を当てられた人々の生き様を感じることができました。
企画展は「徳川一門」は3月31日まで、常設展示室内の企画展示室で。常設展観覧料(一般600円など)で見ることができます。その後、江戸東京博物館は大規模改修工事のため、4月1日から令和7年度(2025年度)中まで長期休館(予定)します。

企画展「徳川一門 ―将軍家をささえたひとびと―」
会期:2022年1月2日(日)~~3月31日(木)※会期延長
会場:江戸東京博物館 常設展示室内 5F企画展示室
開館時間:午前9時30分~午後5時30分(土曜日は午前9時30分~午後7時30分)※入館は閉館の30分前まで
アクセス:JR両国駅西口徒歩3分、都営地下鉄大江戸線両国駅徒歩1分
休館日:月曜日
観覧料金(常設展観覧料)
一般600円、大学生・専門学校生480円、中学生(都外)・高校生・65歳以上300円、中学生(都内)・小学生以下無料
詳しくは江戸東京博物館の公式ホームページ(https://www.edo-tokyo-museum.or.jp/)へ。

(読売新聞デジタルコンテンツ部 岡本公樹)

新着情報をもっと見る