【プレビュー】「モディリアーニ ―愛と創作に捧げた35年―」大阪中之島美術館で7月18日まで グレタ・ガルボが愛蔵した《少女の肖像》世界初公開

アメデオ・モディリアーニ 《髪をほどいた横たわる裸婦》1917年 大阪中之島美術館蔵

大阪中之島美術館開館記念特別展「モディリアーニ ―愛と創作に捧げた35年―」が2022年4月9日(土)から7月18日(月・祝)まで大阪中之島美術館で開催されています。


アメデオ・モディリアーニ(1884~1920年)は、イタリア出身の画家です。主にパリで活動し、人物像の制作に取り組みました。35歳で早世したモディリアーニの作品数は決して多くありません。本展では、そんなモディリアーニの作品のなかから、選りすぐりの約40点を展示。なかでも、ハリウッド女優のグレタ・ガルボが生涯にわたって愛蔵した《少女の肖像》は、世界初公開です。
また、モディリアーニと同時期にパリで活躍した、ピカソやシャガールなどの作品も紹介。1910年代のパリの美術とともに、モディリアーニの創作活動を3部構成でたどることができます。

アメデオ・モディリアーニ《少女の肖像》1915年頃、個人蔵
大阪中之島美術館 開館記念特別展「モディリアーニ ―愛と創作に捧げた35年―」
会場:大阪中之島美術館(大阪市北区中之島4-3-1)
会期:2022年4月9日(土)~7月18日(月・祝)
開館時間:10時~17時(入場は16時30分まで)
休館日:月曜日 ※5月2日(月)、7月18日(月・祝)を除く
観覧料:一般1,800円 高大生1,500円 小中生500円ほか
公式サイト:https://modi2022.jp

モディリアーニは1884年、イタリア北西部の港町・リヴォルノで生まれました。14歳頃から絵を学び始めたモディリアーニは、フィレンツェとヴェネツィアで美術学校に通います。

モディリアーニがパリに移住したのは1906年のこと。プロローグでは、モディリアーニが活動した20世紀初頭のフランスの様子を、ポスター作品やパネル展示で振り返ります。

モディリアーニの創作活動のバックグラウンドを理解したうえで、第1章以降の作品を鑑賞できる構成になっています。

第1章:芸術家への道

モディリアーニの作品といえば、肖像画、とりわけ女性像を描いた絵画を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。

実は、活動初期のモディリアーニは、ルーマニア出身の彫刻家・ブランクーシやアフリカ美術の影響を受け、彫刻とカリアティード(古代建築に用いられた女性の姿を模した柱)の制作に没頭しました。ところが1914年頃、資金不足や健康上の理由により彫刻の制作を断念し、再び絵画制作の道を歩みます。

第1章では、1913年頃までのモディリアーニの作品や、モディリアーニに影響を与えたブランクーシの作品、アフリカの仮面などを見ることができます。

第2章:1910年代パリの美術

20世紀初頭のパリでは、モディリアーニなどの異国出身者の芸術家たちは、「エコール・ド・パリ」と呼ばれました。モディリアーニは、日本人画家・藤田嗣治つぐはるをはじめ、仲間と積極的に交流します。

第2章では、ピカソ、シャガールなどパリで活躍した25名の芸術家の作品を紹介。多様な美術を次々と生み出した「エコール・ド・パリ」の作品が、一堂に会します。

第3章:モディリアーニ芸術の真骨頂 肖像画とヌード

アメデオ・モディリアーニ《エレナ・ポヴォロツキー》1917年、フィリップス・コレクション蔵

1914年頃に絵画制作に復帰したモディリアーニは、1920年に亡くなるまで、数多くの肖像画を描きました。モデルとなったのは、友人や知人、恋人ら、身近な人々でした。

アメデオ・モディリアーニ《大きな帽子をかぶったジャンヌ・エビュテルヌ》1918年、個人蔵

第3章では、モディリアーニの代表作といえる、肖像画やヌードを展示しています。

アメデオ・モディリアーニ 《若い女性の肖像》1917年頃、テート蔵、Photo © Tate

引き伸ばしたような身体に、瞳がない目を持つ肖像画。造形美を追求したヌード。モディリアーニ独自の作風を堪能できます。

アメデオ・モディリアーニ《ドリヴァル夫人の肖像》1916年頃、バーゼル美術館寄託
アメデオ・モディリアーニ 《緑の首飾りの女(ムニエ夫人)》1918年、個人蔵

同じモデルの2作品 初の”競演”

アメデオ・モディリアーニ《髪をほどいた横たわる裸婦》1917年、大阪中之島美術館蔵
アメデオ・モディリアーニ《座る裸婦》1917年、アントワープ王立美術館蔵、photo:Rik Klein Gotink, Collection KMSKA – Flemish Community (CC0)

注目したいのは、大阪中之島美術館のコレクションの目玉のひとつ《髪をほどいた横たわる裸婦》と、アントワープ王立美術館所蔵の《座る裸婦》。同じ女性をモデルにした2作が、大阪の中之島で初の競演を果たします。

(ライター・三間有紗)