2022年のオススメ展覧会30選 東京国立博物館150周年や大阪中之島美術館のオープン

2022年(令和4)は、東京国立博物館150周年や大阪中之島美術館の開館、この2年で中止や延期になった注目展の実施など、話題の展覧会・美術展がたくさんあります。美術展ナビ編集班が絶対に行きたい、見たいものを30セレクトしました。このほか、ライターが独自の視点で選ぶ注目展についても、随時、公開していく予定です。2022年のスケジュールなどにご活用ください。(読売新聞美術展ナビ編集班)

1 メトロポリタン美術館展 (大阪市立美術館・国立新美術館)

ラファエロ、レンブラント、フェルメール、モネ、ルノワール、ゴッホ、セザンヌ――。西洋絵画500年を代表する巨匠の名作が一堂に会する「メトロポリタン美術館展 西洋絵画の500年」が、大阪市立美術館(11月13日~1月16日)に続いて、東京でも2022年2月9日~5月30日に国立新美術館で開かれます。

【プレビュー】巨匠の大作、一挙来日「メトロポリタン美術館展 西洋絵画の500年」 国立新美術館で2月9日開幕

2 上野リチ (京都国立近代美術館・三菱一号館美術館)

注目を集めている女性デザイナー上野リチ・リックスの世界初の包括的な回顧展「上野リチ:ウィーンからきたデザイン・ファンタジー」。京都に続いて、2022年2月18日から5月15日まで三菱一号館美術館(東京)でも開催されます。11月16日から1月16日まで京都国立近代美術館で開催中の本展は、バイタリティあふれるリチの人生を約370件の作品や資料とともにたどります。
【プレビュー】――海を渡った女性デザイナー 世界初の大規模回顧展 「上野リチ:ウィーンから来たデザイン・ファンタジー」 三菱一号館美術館で来年2月開幕

3 ポンペイ 東京国立博物館

西暦79年、ヴェスヴィオ山の大噴火のため、一瞬にして地中に埋まったイタリアの都市・ポンペイ。火山灰の中に残された「タイムカプセル」から発掘された膨大な遺物からは、2000年前に繁栄した都市とそこにいた人たちの息吹が漂ってきます。ナポリ国立考古学博物館の収蔵品の中から数々の名品が出品される特別展「ポンペイ」は東京国立博物館で、2022年1月14日から4月3日まで開催。

【開幕】「ポンペイ展」東京国立博物館で4月3日まで 火山灰の中に残されたローマ時代のモザイク画や彫刻の名品の数々

4 奇想のモード

<奇想>を切り口に、16世紀の歴史的なファッションプレートからコンテンポラリーアートに至るまで幅広く着目した「奇想のモード」が2022年1月15日から4月10日まで、東京都庭園美術館で開かれます。モードの世界にも多大な影響を与えたシュルレアリスム。優れたクリエイターはその特異な感覚をモードの世界に積極的に取り入れ、発展させました。一方、シュルレアリストたちも様々なファッションアイテムをインスピレーションの源として絵画や写真、オブジェなどの作品に生かし、相互に影響を与え合いながら現代のアートやファッションにもその発想は流れ込んでいます。シュルレアリストの感性に通じるような、そうした作品群を<奇想>と位置づけ、16世紀の歴史的ファッションからコンテンポラリーアートに至るまで、幅広く紹介する注目の展覧会です。

【プレビュー】自由で斬新なアートとファッションの饗宴 「奇想のモード 装うことの狂気、またはシュルレアリスム」展 東京都庭園美術館で1月15日開幕

5 ボストン美術館所蔵 THE HEROES 刀剣×浮世絵 (森アーツセンターギャラリーなど)

世界最高水準の日本美術コレクションを誇るボストン美術館から、武者絵と秘蔵の刀剣が里帰りする展覧会。菱川師宣、北尾政美、歌川国貞、歌川国芳、歌川広重、月岡芳年ら、有名絵師の迫力のある武者絵を物語の時代に沿って紹介します。また、日本最古の名工といわれる安綱の銘の太刀や、中世に多くの名匠を輩出した長船派の名刀などが出品されます。2022121日から325日まで、森アーツセンターギャラリーで開かれます。その後、全国を巡回します。

【開幕】ボストン美術館所蔵「THE HEROES 刀剣×浮世絵ー武者たちの物語」森アーツセンターギャラリーで六本木)で3月25日まで

6 フェルメールと17世紀オランダ絵画展 (東京都美術館など)

光と影の画家、ヨハネス・フェルメール。17世紀オランダを代表するこの画家の初期の傑作《窓辺で手紙を読む女》が今展の目玉。調査で背景にキューピッドの画中画が描かれていることが判明したこの作品、所蔵のドレスデン国立古典絵画館での公開後、世界に先駆けて日本で公開が決まりました。「ドレスデン国立古典絵画館所蔵 フェルメールと17世紀オランダ絵画展」は2022年1月22日(開幕日の延期が1月6日に発表されました)~4月3日、東京都美術館で。その後、北海道立近代美術館、大阪市立美術館にも巡回します(宮城展も予定)。

【プレビュー】フェルメールの《窓辺で手紙を読む女》を修復後、所蔵館外で世界初公開 東京都美術館で 札幌、大阪、宮城にも巡回

7 超コレクション展 (大阪中之島美術館)

2022年のビッグニュースのひとつは、大阪に新しい美術館「大阪中之島美術館」が開館することでしょう。2022年2月2日の開館ではじまる「Hello! Super Collection 超コレクション展ー99のものがたりー」では、約6000点のコレクションから、佐伯祐三《郵便配達夫》やモディリアーニ《髪をほどいた横たわる裸婦》など、オープニングを飾るにふさわしい作品とそれにまつわる物語を紹介します。3月21日まで。

【22年2月2日】大阪中之島美術館がオープン 佐伯祐三 《郵便配達夫》やモディリアーニ《髪をほどいた横たわる裸婦》をお披露目する開館記念「Hello! Super Collection 超コレクション展」

8 上村松園・松篁・淳之 三代展(東京富士美術館)、上村松園・松篁ー美人画と花鳥画の世界ー(山種美術館)

松伯美術館所蔵の作品を中心に第1部・上村松園、第2部・上村松篁、第3部・上村淳之の3部構成で、近代随一の美人画家と言われた上村松園とその息子の松篁、そして孫の淳之の三代に流れ通う絵画芸術の系譜をたどります。中でも第1部では松園の生涯を3章に分け、エピソードや松園の言葉、遺品などを紹介しながら明治、大正、昭和を女性画家として生き抜いた彼女の作品に込められた思いと信念に迫ります。東京富士美術館2022211日から313日まで開かれます。2月5日~4月17日には山種美術館で「上村松園・松篁―美人画と花鳥画の世界―」も開催されます。

【プレビュー】近代が誇る女性画家とそれに連なる美の系譜――「上村松園・松篁・淳之三代展」 東京富士美術館で2月11日から

9 ミロ展 (Bunkamuraザ・ミュージアムなど)

スペイン・バルセロナで生まれたジュアン・ミロ(1893-1983)は、ピカソと並ぶ現代スペインの巨匠。日本への憧憬を表したミロの初期作品、日本に初めて紹介されたミロの作品など、約130点の作品と資料で、「日本とミロ」の深いつながりを紹介します。Bunkamuraザ・ミュージアム(東京・渋谷)で2022年2月11日から4月17日まで。
【プレビュー】「長い間、日本を夢見ていた」――ミロの見方が変わる! ミロと日本の深いつながりを見せてくれる世界初の大規模展 「ミロ展-日本を夢みて」 Bunkamuraで来年2月11日開幕

10 宝石 地球がうみだすキセキ (国立科学博物館)

各地の博物館やコレクション、日本ジュエリー協会などの協力で、多種多様な宝石とそれを使用した豪華絢爛なジュエリーを一堂に集め、科学的、文化的な切り口で紹介する特別展「宝石 地球がうみだすキセキ」が国立科学博物館で2022年2月19日から6月19日まで開催されます。
【プレビュー】原石からジュエリーまで、宝石のすべてが分かる―― 特別展「宝石 地球がうみだすキセキ」 国立科学博物館で来年2月開幕

11 空也上人と六波羅蜜寺 (東京国立博物館)

特別展「空也上人と六波羅蜜寺」が東京国立博物館で2022年3月1日から5月8日まで開催されます。日本史の教科書でおなじみの、口から6体の小さな仏が飛び出る重要文化財「空也上人くうやしょうにん立像」が、京都市の六波羅蜜寺の外に出るのは、1973年に東京で開かれた展覧会以来、半世紀ぶりです。
【プレビュー】 半世紀ぶり寺の外に 特別展「空也上人と六波羅蜜寺」 3月1日から東京国立博物館で開催

12 ふつうの系譜 (府中市美術館)

府中市美術館でその一部を何度か公開して人気を博した敦賀市立博物館所蔵の江戸絵画。その全貌を明らかにする展覧会です。やまと絵や円山四条派など、ひたすら美を追求した画家たちの作品によって、ひたすら美しい「非奇想」の世界を展開します。府中市立美術館2022312日から58日まで。

13 没後50年 鏑木清方展 (東京国立近代美術館・京都国立近代美術館)

清方の代表作として知られながら、長きにわたり所在不明だった《築地明石町》。合わせて三部作となる《新富町》《浜町河岸》とともに再発見されたというニュースに心躍った方も多かったはず。清方の没後50年という節目に、この三部作をはじめとする「日本画のみ」110点超で構成された大規模な回顧展「没後50年 鏑木清方展」が東京国立近代美術館で2022年3月18日から5月8日まで開催されます。近年、美人画家としてのイメージが強い清方ですが、清方本人は美人画家というジャンルに括られることを窮屈に思っていました。この展覧会を見れば「ほんとうの清方芸術」に出会えるはず。一部展示作品と構成を替えて5月27日から7月10日まで京都国立近代美術館でも開催されます。

【プレビュー】 本当の清方に出会う 「没後50年 鏑木清方展」 東京国立近代美術館(東京・竹橋)で2022年3月18日開幕

14 兵馬俑と古代中国 (京都市京セラ美術館など)

死後の皇帝を守り続けてきた兵馬俑が来日。日中国交正常化50周年を記念した「兵馬俑と古代中国―秦漢文明の遺産―」が2022年3月25日~5月22日、京都市京セラ美術館で開催されます。上野の森美術館(11月22日~2023年2月5日)などにも巡回します。

15 ピカソ ひらめきの原点 (パナソニック汐留美術館など)

20世紀最大の画家の一人と誰もが認めるパブロ・ピカソ。膨大なピカソのコレクションで知られるイスラエル博物館から、選りすぐりの版画作品を中心に、油彩画、ドローイング、写真などを展示。20世紀を迎える時期から1970年までの作品群を通し、画風の移り変わりと技術的な実験の軌跡、モチーフの変容を紹介し、ピカソのインスピレーションの源に迫ります。202249日から619日までパナソニック汐留美術館で。

 

16 モディリアーニ展 (大阪中之島美術館)

大阪中之島美術館の開館を記念する「モディリアーニ ―愛と創作に捧げた35年」が2022年4月9日~7月18日開催されます。同館のコレクションの中でも傑作のモディリアーニの『髪をほどいた横たわる裸婦』や、ハリウッド女優のグレタ・ガルボが生涯にわたって愛蔵した《少女の肖像》(世界初公開)など、国内外の名品が一堂に会します。

【プレビュー】「モディリアーニ ―愛と創作に捧げた35年―」大阪中之島美術館で4月9日から グレタ・ガルボが愛蔵した《少女の肖像》世界初公開

17 モネからリヒターへ(ポーラ美術館)

鈴木常司が収集したコレクションと、近年に新たに収蔵した作品を合わせ、初めて紹介します。主要なテーマは「光」。モネや印象派の画家たちは光の表現を追求しましたが、リヒターなど現代の作家の作品にも光への強い関心がうかがえます。開館20周年となるポーラ美術館コレクションの「現在」を紹介するとともに、未来のコレクションの可能性を探ります。20224月9日から9月6日までの開催。

【プレビュー】全館を使った節目の大規模展、新収蔵品も豪華 「ポーラ美術館開館20周年記念展 モネからリヒターへ ー 新収蔵作品を中心に」 4月9日(土)開幕

18 大英博物館 北斎(サントリー美術館)

大英博物館 北斎―国内の肉筆画の名品とともに―」は2022年4月16日~6月12日までサントリー美術館で開かれます。葛飾北斎の優品を所蔵する大英博物館のコレクションを中心に、その画業を紹介します。同じ期間(4月16日~6月12日)には九州国立博物館でも特別展「北斎」が開催されます。

【プレビュー】最上級のコレクションを満喫 「大英博物館 北斎ー国内の肉筆画の名品とともにー」 サントリー美術館で4月16日開幕

19 スコットランド国立美術館 THE GREATS 美の巨匠たち (東京都美術館など)

「スコットランド国立美術館 THE GREATS 美の巨匠たち」が2022年4月22日から7月3日まで東京都美術館で開催されます。良質な西洋絵画コレクションで知られるスコットランド国立美術館から、ラファエロ、ルーベンス、レンブラントなどの巨匠の作品を紹介します。その後、神戸市立博物館、北九州市立美術館に巡回します。
【プレビュー】ラファエロ、エル・グレコ、ルーベンス、ベラスケス、レンブラント・・・「スコットランド国立美術館 THE GREATS 美の巨匠たち」展 東京都美術館で来年4月開幕

20 琉球 (東京国立博物館など)

沖縄復帰50年を記念する特別展「琉球」が2022年5月3日から6月26日まで東京国立博物館で、7月16日から9月4日まで九州国立博物館で開催されます。過去最大規模の琉球展です。
沖縄復帰50年記念特別展「琉球」 来年、東京国立博物館と九州国立博物館で開催 過去最大規模で

21 国立西洋美術館リニューアルオープン記念 自然と人のダイアローグ (国立西洋美術館)

2020年から大規模改修工事で長期休館となっていた国立西洋美術館が2022年4月9日に再オープンします。常設展や小企画展に続いて、6月4日からはリニューアルオープン記念展「自然と人のダイアローグ フリードリヒ、モネ、ゴッホからリヒターまで」が9月11 日まで開催されます。

22 ゲルハルト・リヒター展 (東京国立近代美術館など)

現代アートの巨匠の国内では16年ぶりの大規模個展「ゲルハルト・リヒター展」が2022年6月7日~10月2日、東京国立近代美術館で開かれます。10月15日からは愛知県の豊田市美術館にも巡回します。
「ゲルハルト・リヒター展」 来年東京、愛知で開催 現代アートの巨匠、国内では16年ぶりの大規模個展

23 ルートヴィヒ美術館展 (国立新美術館、京都国立近代美術館)

ルートヴィヒ美術館展 20世紀美術の軌跡―市民が創った珠玉のコレクション」が2022年6月29日~9月26日、国立新美術館で開催。10月14日から2023年1月22日まで京都国立近代美術館に巡回します。

24 ボストン美術館展 芸術×力 (東京都美術館)

日本にあれば国宝ともいわれる『吉備大臣入唐絵巻』などが里帰りする「ボストン美術館展 芸術×力」が東京都美術館で2022年7月23日~10月2日まで開催。2020年4月から東京都美術館、福岡市美術館、神戸市立博物館の3会場で予定されていましたが中止になり。約2年の時を経て、ほぼ同じ内容で東京都美術館の1会場で開催されることになりました。

【プレビュー】――力とともにあった美術の歴史を振り返る 「ボストン美術館展 芸術×力」 来年7月、東京都美術館で開幕

25 李禹煥展 (国立新美術館)

国立新美術館の開館15周年を記念として、2022年8月10日から11月7日まで、現代美術家、李禹煥(リ・ウファン、1936年生)の大規模な回顧展が開催されます。日本の「もの派」を代表する作家として、国際的にも大きな注目を集めてきました。
「国立新美術館開館15周年記念 李禹煥」展 東京で初の大規模回顧展 来年8月開幕

26 アンディ・ウォーホル・キョウト (京都市京セラ美術館)

現代アートファン待望の展覧会。開幕が延期されていた「アンディ・ウォーホル・キョウト / ANDY WARHOL KYOTO」展が京都市京セラ美術館で、2022年9月17日~2023年2月12日の会期で開催されることが決定しました。

27 竹内栖鳳展(山種美術館)

近代京都画壇をけん引した日本画家・竹内栖鳳。特別展「没後80年記念 竹内栖鳳」(仮称)が山種美術館で2022年10月6日~12月4日に開催されます。

28 ベルクグリューン・コレクション展(国立西洋美術館)

ドイツ生まれの美術商ベルクグリューンは世界有数の美術品のコレクションを構築したことで知られている。そのなかからピカソやマティスなどが来日する「ベルクグリューン・コレクション展」(仮称)が国立西洋美術館で2022年10月8日~2023年1月22日、開催されます。

29 国宝 東京国立博物館のすべて (東京国立博物館)

1872年に開かれた博覧会を誕生とする東京国立博物館の創立150年を記念して、同館が所蔵する国宝89件すべてを期間中に展示する特別展「国宝 東京国立博物館のすべて」が東京国立博物館で2022年10月18日から12月11日まで開催されます。150年の歴史で初めての試み。そのラインナップは圧巻の一言。
【史上初の国宝89件公開】2022年に東京国立博物館が創立150周年 全ての国宝を展示する特別展「国宝 東京国立博物館のすべて」を10~12月に 三日月宗近など刀剣19口も

30 すべて未知の世界へ GUTAI 分化と統合 (大阪中之島美術館、国立国際美術館)

「すべて未知の世界へ GUTAI 分化と統合」が大阪中之島美術館と国立国際美術館で2館同時(2022年10月22日~2023年1月9日)開催されます。

 

(読売新聞美術展ナビ編集班)

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