芸術新潮の1月号は「杉本博司と日本の神々」特集 山下裕二の新連載も

雑誌「芸術新潮」の2022年1月号が12月25日(土)に発売されました。今号の特集は、「杉本博司と日本の神々」。写真から建築まで世界で注目されている現代美術家が、相模湾を望む高台にアートサイト「江之浦(えのうら)測候所」(神奈川県小田原市)を開いて4年。人類の始原を探る作家が、日本の信仰と自然に寄せる思いを聞きます。拡大を続けるこの施設の今も紹介します。


担当編集者の伊熊泰子さんは、
「雑誌の杉本博司特集としては過去に「BRUTUS」や「美術手帖」のものがありますが、今回の「杉本博司と日本の神々」はそれらともまたずいぶん違うものになりました。
その最大の理由は、杉本さんがとにかく変化し、進化し続ける人だということ。
たとえば、小田原市郊外で運営しているアートサイト「江之浦測候所」がオープンしてから4年になりますが、施設もどんどん増えて、公開エリアは当初の倍以上に広がっています。
増えた施設の中の一つに春日社があるんですが、たんに社殿を建てたのではなく、来年3月には春日大社から御魂分けをしていただくというのですからびっくりです。
小誌の特集の核にあるのもじつはこの春日社なんです。
春日社勧請を記念して、神奈川県立金沢文庫では、「春日神霊の旅―杉本博司 常陸から大和へ」展(1月29日~3月21日)が開催されるのですが、小誌の特集では金沢文庫さんの協力も得て、杉本さんの古美術コレクターとしての、そして日本の神々についての思索者としての側面に強く光を当てました。
作品作りという点では、近年、杉本さんが最も熱中している「書」についても大きく取り上げています。
杉本ファンにも杉本さんを知らない人にも、新鮮な目で楽しんでいただける特集になったと思います」
と話しています。

第2特集では細見美術館で始まった「虫めづる日本の美 養老孟司×細見コレクション」をフィーチャー。
新連載「山下裕二の新・今月の隠し球」もスタートしました。

定価1500円。購入は、書店や芸術新潮のサイトから各インターネット書店で。
(読売新聞デジタルコンテンツ部 岡本公樹)