【22年2月2日】大阪中之島美術館がオープン 佐伯祐三 《郵便配達夫》やモディリアーニ《髪をほどいた横たわる裸婦》をお披露目する開館記念「Hello! Super Collection 超コレクション展」

2022年2月2日(水)。1983年に構想が発表されてから約40年の時を経て、大阪中之島美術館が開館します。
オープニングを彩るのは、開館記念 「Hello! Super Collection 超コレクション展 ―99のものがたり―」です。6000点を超える収蔵作品のなかから、選りすぐりの作品を約400点展示。コレクター・山本發次郎が蒐集した佐伯祐三コレクション、アメデオ・モディリアーニやルネ・マグリットの作品など、大阪中之島美術館が誇る代表作を3部構成で紹介します。
大阪中之島美術館 開館記念「Hello! Super Collection 超コレクション展 ―99のものがたり―」 |
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会場:大阪中之島美術館 4、5 階展示室 (大阪市北区中之島4-3-1) |
会期:2022年2月2日(水)〜 3月21日(月・祝) |
開館時間:10:00〜17:00 ※入場は 16:30 まで。月曜日休館(3/21を除く) |
観覧料:一般 1,500 円/高大生 1,100 円ほか 日時指定事前予約《優先》制 |
公式ホームページ:https://nakka-art.jp |
第1章 Hello! Super Collectors

大阪中之島美術館の始まりは、1983年、大阪市制100周年記念事業の一環での建設が構想されたことにさかのぼります。
同年、大阪の実業家・山本發次郎が蒐集した佐伯祐三の作品や近代洋画など、約580点が一括で寄贈されました。
その後も、「田中徳松コレクション」「高畠アートコレクション」などの一括寄贈が続きます。
第1章では、これらから選りすぐりの作品を紹介。

また、大阪で活躍した小出楢重、北野恒富らの作品や、 大阪を題材にした池田遙邨 《雪の大阪》など、大阪と関わりがある作品も鑑賞できます。
第2章 Hello! Super Stars

第2章では、大阪中之島美術館の目玉作品である、近代・現代美術の代表作を紹介します。
アメデオ・モディリアーニの《髪をほどいた横たわる裸婦》や、ルネ・マグリットをはじめとするシュルレアリスム(超現実主義)の作品が一堂に会します。これらの作家の作品は、評価額が高騰しているため、現在は入手困難なのだとか!

大阪中之島美術館は、「美術館の建設よりもまず充実したコレクションを築く」という方針に基づいて、作品を収集してきました。そんなこだわりが垣間見られるラインナップです。
ちなみに大阪中之島美術館では、2022年4月9日(土)からは開館記念特別展「モディリアーニ―愛と創作に捧げた35年―」を開催します。
第3章 Hello! Super Visions

第3章では、グラフィック作品と家具作品を約200点展示。家具やポスターなどを幅広く紹介し、19世紀後半から1980年代までのデザイン史をたどることができます。
注目したいのは、ヨーゼフ・ホフマンやコロマン・モーザーなどウィーン分離派の作家が手がけた家具コレクション。作品からは、伝統的・保守的な芸術に対抗し、前衛的なデザインを生み出そうとした彼らの創作意欲を感じ取ることができるでしょう。

デザイナー・倉俣史朗の家具も必見です。赤いバラを閉じ込めた椅子《ミス・ブランチ》など、6点をじっくり見ることができます。

趣向が凝らされた作品解説にも注目です。 99の「ものがたり」をとおして、大阪中之島美術館との関わりを織り交ぜながら、作品を紹介します。
99は、未完であることを示しており、来館者からも「ものがたり」を募集し、100個目の「ものがたり」が追加されることで、展覧会が完成するのだとか。
展示室で、どのような「ものがたり」が紡がれるのでしょうか。そして「ものがたり」は、どのように締めくくられるのでしょうか。胸が弾みます。(ライター・三間有紗)