泉屋博古館東京が2022年3月にリニューアルオープン 展示スペースの拡大やショップの新設 

2020年から改修工事のため休館している泉屋博古館東京(東京・六本木)が2022年3月19日(土)にリニューアルオープンする。旧・泉屋博古館分館に比べて、展示スペースを拡大し、カフェやミュージアムショップ、講堂も新設し、より満足度の高い時間を過ごせる美術館として再出発する。リニューアルを記念する展覧会「日本画トライアングル」は、3月19日から5月8日まで開催される。
3月にリニューアルオープンする泉屋博古館東京(六本木)の内部を公開

「日本画トライアングル」で展示される木島櫻谷《柳桜図》左隻 泉屋博古館東京

住友コレクションを中心に

運営する公益財団法人泉屋博古館は、住友コレクションを中心に国宝2件、重要文化財19件を含む多数の美術品を所蔵。泉屋博古館東京は、泉屋博古館(京都本館)の分館として、東京・六本木一丁目の住友家旧麻布別邸跡地に2002年に開館。2019年末の「金文」展の終了後、改修工事のため長期休館中。

「古美術逍遥」で展示される重要文化財 八大山人《安晩帖》叭々鳥図 清時代(康熙33年/1694年) 泉屋博古館

ゆとりある鑑賞空間に

リニューアルでは、邸宅の雰囲気を感じさせる空間で美術品を鑑賞できる「第4展示室」が新設されるなど展示スペースを拡大、カフェ「HARIO CAFE」(今年10月にオープン)やミュージアムショップ、講堂も新たに設ける。

新設される第4展示室
ミュージアムショップ
館内に10月1日にオープンした「HARIO CAFE 泉屋博古館東京店」

記念展や特別展も

リニューアルオープン後には、3つの記念展と特別展が開催される。
記念展Ⅰ「日本画トライアングル」(3月19日~5月8日)

木島櫻谷《柳桜図》大正6年(1917) 泉屋博古館東京
橋本雅邦《深山猛虎図》明治23年頃(ca.1890) 泉屋博古館東京 *修復後初公開

記念展Ⅱ「光陰礼讃―モネからはじまる住友洋画コレクション」(5月21日~7月31日)

クロード・モネ《モンソー公園》1876年 泉屋博古館東京
ジャン・ポール=ローランス《マルソー将軍の遺体の前のオーストリアの参謀たち》1877年 泉屋博古館東京
藤島武二《幸ある朝》明治41年(1908) 泉屋博古館東京

記念展Ⅲ「古美術逍遥しょうよう ―東洋へのまなざし」(9月10日~10月23日)

重要文化財 八大山人《安晩帖》叭々鳥図 清時代(康熙33年/1694年) 泉屋博古館
伊藤若冲《海棠目白図》江戸時代(18世紀) 泉屋博古館
《小井戸茶碗 銘 六地蔵》朝鮮時代(16世紀) 泉屋博古館東京

3つの記念展に続いて、秋には特別展「生誕150年記念 板谷波山の陶芸」(11月3日~12月18日)が開かれる。

重要文化財 板谷波山《葆光彩磁珍果文花瓶》大正6年(1917)  泉屋博古館東京
板谷波山《葆光彩磁葡萄唐草文花瓶》大正4年(1915)頃 泉屋博古館東京
初代宮川香山 《菊花形藤花図壺》明治39年(1906) 泉屋博古館東京

(読売新聞デジタルコンテンツ部 岡本公樹)

泉屋博古館東京
住所:東京都港区六本木1-5-1
電話:050-5541-8600
観覧料:一般 企画展1000円・特別展1200円
高大生 企画展600円・特別展800円
開館時間:11:00~18:00(入館は17:30まで)
休館日:月曜日(祝日の場合は翌平日)、展示替え期間中、年末年始
公式サイト: https://sen-oku.or.jp/tokyo/
アクセス:東京メトロ南北線「六本木一丁目」徒歩3分、日比谷線「神谷町」徒歩10分、銀座線・南北線「溜池山王」徒歩10分

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