【開幕】「M式「海の幸」ー森村泰昌 ワタシガタリの神話」アーティゾン美術館で 「印象派ー画家たちの友情物語」も同時開催

ジャム・セッション 石橋財団コレクション×森村泰昌 M式「海の幸」ー森村泰昌 ワタシガタリの神話 |
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会期:2021年10月2日〜2022年1月10日 |
会場:アーティゾン美術館(東京・京橋) |
開館時間:10:00 ー 18:00(毎週金曜日は20:00まで)*入館は閉館の30分前まで |
月曜日(1月10日は開館)、12月28日−1月3日 |
観覧料金 一般1,200円(ウェブ予約チケット)当日チケット(窓口販売)1,500円 大学生・専門学校生・高校生 無料 要予約 中学生以下 無料 予約不要 |
同時開催 石橋財団コレクション選「印象派ー画家たちの友情物語」など |
詳細は館のサイトへ |
開幕前日の内覧会を取材
ゴッホの自画像になりきる「セルフポートレイト」で知られる現代美術家・森村泰昌(1951年~)が、青木繁(1882~1911年)の代表作≪海の幸≫に挑む「M式「海の幸」―森村泰昌 ワタシガタリの神話」展があす10月2日(土)、アーティゾン美術館(東京・京橋)で開幕します。内覧会に伺いました。
アーティゾン美術館は石橋財団コレクションとアーティストの共演「ジャム・セッション」展を毎年開催し、今回が2回目。


「芸術表現におけるアレクサンダー大帝になりたい」と豪語し自信に満ち溢れていたものの、28歳の若さで亡くなった青木繁が1904年に描いた傑作≪海の幸≫をはじめ、同館所蔵の10点は強い個性を放っています。

続きがある?
下書き線が残されるなど、未完成では?とも評価されてきた≪海の幸≫について、森村は、青木には完璧さとそれを壊そうとする<ふたりのあんた>がいたとします。10人のうち<ぜんぜん絵になってへん>左側の2人は<to be continued>だと。

その結果、あらたに創り出された≪M式「海の幸」≫は、海の幸から始まり、鹿鳴館風の洋装、戦争、東京五輪、学生運動、大阪万博、スクランブル交差点、そして未来へ、森村ひとりで85人もの登場人物を演じる、10点の連作”変装曲”となりました。
森村の作品は実写がベース。背景にはジオラマ、各時代に合わせた衣装は特注。コロナ禍で、本来は多くのスタッフで行うメイク、スタイリング、撮影を森村ひとりで行うことを逆手にとり、「純正のセルフポートレイト」となったとのこと。制作過程にただただ圧巻。


同時開催で印象派展も
来年1月10日までの開催。
同じチケットで、ガラッと空気が異なる同時開催の「印象派ー画家たちの友情物語」も楽しめます。会場で配布される印象派の画家相関図(作・にしうら染)を見ながら鑑賞するといろいろな気付きがありました。
(読売新聞デジタルコンテンツ部 岡本公樹)