【プレビュー】 絵は人柄 開館55周年記念特別展「奥村土牛 -山﨑種二が愛した日本画の巨匠 第2弾-」 山種美術館(東京・広尾)で11月13日から開催

奥村土牛 《醍醐》1972(昭和47)年 紙本・彩色 山種美術館   (以下、写真はすべて奥村土牛作、山種美術館所蔵)

「絵は人柄である」。山種美術館の創立者・山﨑種二が自らの信念の元、その才能を見出して画業初期から支援、約半世紀にわたり親交を重ねた奥村土牛(1889-1990)101年に及ぶ生涯で制作した作品から、山種美術館が所蔵する院展出品作全35点を含む、約60点を公開する。

開館55周年記念特別展「奥村土牛 -山﨑種二が愛した日本画の巨匠 第2弾-」 

山種美術館(東京・広尾) 

会  期 1113()2022123()

開館時間 午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)※今後の状況により変更することも

休館日  月曜日=1227()13()110(月・祝)    開館、111()休館、1229日~12日は年末年始休館

入館料  一般1300円ほか 中学生以下無料

JR恵比寿駅西口・地下鉄日比谷線恵比寿駅 2番出口より徒歩約10

詳しくは同館ホームページ

《雨趣》 1928(昭和3)年 絹本・彩色

 

《兎》 1936(昭和11)年 絹本・彩色

 

土牛は画家志望であった父の影響で10代から絵画に親しみ、16歳で入門した梶田半古(1870-1917)の画塾で、生涯にわたって師と仰ぐ小林古径(1883-1957)と出会う。写生や画品を重視する姿勢を貫き、「絵を通して伝わってくるのは作者の人間性」という言葉を体現する作品を制作し続ける。

《舞妓》 1954(昭和29)年 絹本・彩色

《城》 1955(昭和30)年 紙本・彩色

 

土牛は院展初入選が38歳と遅咲きだったが、展覧会に出展を続けて40代半ばから名声を高める。今回は山種美術館が所蔵する、土牛の活躍の場だった院展への出品作35(秋の院展32点、春の院展2点、同人展1)がすべて展示される。

《浄心》 1957(昭和32)年 紙本・彩色

 

《鳴門》 1959(昭和34)年 紙本・彩色

 

《吉野》 1977(昭和52)年 紙本・彩色

 

「奥村土牛から山﨑種二宛書簡(牛)」20世紀(昭和時代) 紙本・彩色

 

(読売新聞事業局美術展ナビ編集班)

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