【開幕】「動物の絵」展 応挙、若冲、徳川家光、ピカソ 思わず笑みがこぼれる 府中市美術館で11月28日まで

府中市美術館の開館20周年を記念する「動物の絵 日本とヨーロッパ ふしぎ・かわいい・へそまがり」が9月18日(土)から開催される。円山応挙、伊藤若冲などの日本美術からピカソ、ゴーギャンなど西洋美術まで、「動物の絵を描きたい」という強い思いが込められた作品を紹介する。前期、後期で大幅な入れ替えがある。11月28日まで。
府中市美術館 開館20周年記念 動物の絵 日本とヨーロッパ ふしぎ・かわいい・へそまがり |
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府中市美術館(東京都府中市浅間町1-3) |
会期 2021年9月18日(土)~11月28日(日) 前期9月18日~10月24日 後期10月26日~11月28日 |
開館時間 午前10時~午後5時(入館は4時30分まで) |
休館日 月曜日=9月20日(月・祝)は開館、9月21日は休館 |
入館料 一般1000円、高校生・大学生500円、小学生・中学生200円 2度目は半額となる |
京王線東府中駅から徒歩17分 |
詳しくは同館ホームページ ハローダイヤル 050(5541)8600 |
開幕前日の内覧会レポート
あす9月18日(土)に府中市美術館(東京都)で開幕する「動物の絵」展の内覧会に伺い、ノックアウトされてきました。
いきなり、若冲の巨大なゾウ!
締めに、徳川家光のヘタウマうさぎ!
応挙のモフモフな子犬!

会場は飾り気のない入り口。少し歩いていくと伊藤若冲!
これほど大きな「象と鯨図屏風」(MIHO MUSEUM蔵)を飾れる展示スペースを持つ地域の美術館があるのは素晴らしいことです。
模本ですが、内藤湖南が画家に依頼して作成させた「鳥獣戯画」(模本)と、近年注目されている江戸時代の絵師・鍬形蕙斎「鳥獣略画式」 を見比べるのも面白いです。


伝・雪村の竹虎図、若冲の鶏図、尾形光琳の鷺図。そうそうたる巨匠3人の作品が並びますが、それぞれの動物たちの姿勢や表情がなんともユーモラス。

ヘタウマ将軍・徳川家光は、6点(前期)が集まり、なんとコーナー化されています。
解説文を読むと家光はけっしてヘタだったのではないことが丹念に説明されていました。



とどめの最後の部屋が、円山応挙を中心に、「犬も一茶」という神秘的な言葉とともに描かれた小林一茶の子犬図や禅僧・仙厓の犬か豚か迷う犬図など、ぐるぐる何周もしたくなる《子犬の絵画》コーナーです。




日本画に焦点を当ててきましたが、ピカソやゴーギャン、藤田嗣治など西洋画も充実しています。
ミュージアムグッズもカワイイ。
公式図録は、講談社から一般の書籍として刊行されています。遠方の方はお近くの書店やネット書店などで探してみてください。
(読売新聞デジタルコンテンツ部 岡本公樹)
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