【プレビュー】木島櫻谷 ~究めて魅せた「おうこくさん」展 福田美術館と嵯峨嵐山文華館で10月23日から

展覧会名:木島櫻谷 ~究めて魅せた「おうこくさん」
会期:2021年10月23日(土)~2022年1月10日(月・祝)
前期:10月23日(土)~11月29日(月)
後期:12月 1日(水)~2022年1月10日(月・祝)
会場:福田美術館(京都市右京区天龍寺芒ノ馬場町、JR山陰本線「嵯峨嵐山」駅徒歩12分、阪急嵐山線「嵐山」駅徒歩11分、嵐電=京福電鉄=「嵐山駅」徒歩4分)、嵯峨嵐山文華館(京都市右京区天龍寺芒ノ馬場町、福田美術館から徒歩2分)
開館時間:10:00~17:00(最終入館 16:30)
休館日:火曜日(祝日の場合は翌平日)
入館料:(二館共通券)一般・大学生2000円、高校生1000円、小中学生550円、障がい者と介添人1名まで各1000円
近年、人気が高まっている近代京都画壇の巨匠、木島櫻谷(1877-1938)。動物画や花鳥画、人物画、歴史画など幅広いジャンルでその技を究めた。本展では各地で発見された52点の新出作品をはじめ、文展・帝展出品作品も含めた合計100点以上を2館で展示。画業の全容を紹介する、かつてない規模の展覧会になる。
第1会場 福田美術館
文展の出品作《駅路之春》や《和楽》、110年ぶりの公開となる《細雨・落葉》など57点を展示する。櫻谷を一躍有名にした動物画をはじめ、人物、山水などの作品を通じて画家としての足跡をたどる。









第2会場 嵯峨嵐山文華館
「おうこくさん」と衣笠村の画家たち
37歳のころ、櫻谷は京都市北西の衣笠へと移住。晩年は趣味の漢詩に心を寄せつつ、制作に励んだ。公益財団法人櫻谷文庫の全面協力を得て、「おうこくさん」の人となりが偲ばれる作品や遺品を展示する。櫻谷に続いて衣笠に拠点を移した菊池芳文、菊池契月、堂本印象、福田平八郎らの作品も紹介する。



生前の寵児ぶりとその後の落差、そして近年の急激な復権と、再評価が進む作家としては最右翼の存在といってもよい櫻谷。「おうこくさん」の全体像をしっかりと見届けたい。
(読売新聞美術展ナビ編集班 岡部匡志)