【プレビュー】「ブダペスト国立工芸美術館名品展 ジャポニスムからアール・ヌーヴォーへ 」パナソニック汐留美術館で10月9日から

「ブダペスト国立工芸美術館名品展」がパナソニック汐留美術館 (東京)で、10月9日(土)に開幕する。19世紀末葉から20世紀初頭までを中心に、ジャポニスムとアール・ヌーヴォーをテーマに、ハンガリーのブダペスト国立工芸美術館のコレクションからエミール・ガレ、ルイス・カンフォート・ティファニー、ミントン社、ハンガリーを代表する名窯ジョルナイ陶磁器製造所の作品など約170件(約200点)を展示する。日本の美術や工芸がどのようにして西洋に影響を与えたかを、たどることができる。12月19日(日)まで。
ブダペスト国立工芸美術館名品展 ジャポニスムからアール・ヌーヴォーへ |
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会期:2021年10月9日(土)~12月19日(日) |
会場 パナソニック汐留美術館(東京都港区東新橋1-5-1 パナソニック東京汐留ビル4階) JR新橋駅より徒歩約8分 |
開館時間 午前10時より午後6時まで(入館は午後5時30分まで) ※11月5日(金)、12月3日(金)は夜間開館で午後8時まで開館 (入館は午後7時30分まで) |
休館日 水曜日 ただし11月3日は開館 |
入館料 一般:1000円/65歳以上:900円/大学生:700円/中・高校生:500円/小学生以下無料 |
詳しくはパナソニック汐留美術館のHPへ |
各章ごとに見どころを紹介する。
第1章 自然への回帰 -歴史主義からジャポニスムへ
日本的な装飾など日本美術の影響が認められるヨーロッパの作品の中でも、最も強くその影響を受けた「ジャポニスム」。その初期段階の作品を紹介する。


第2章 日本工芸を源泉として -触感的なかたちと表面
西洋では、釉薬や顔料を装飾に合わせて配合し、想定通りの完璧な仕上がりとなった作品が高く評価されていた。一方、東洋では釉薬が焼成中に起こる予期せぬ事態や偶発性の結果も重要視されてきた。多くのヨーロッパの工芸作家たちが東洋の影響を受け、偶発的な美を追究した特徴的な装飾を持つ作品を紹介する。


第3章 アール・ヌーヴォーの精華 -ジャポニスムを源流として
ジャポニスムは、陶磁器などの工芸分野だけでなく、文学や絵画、グラフィックなどの分野でも誕生し、アール・ヌーヴォーの源泉のひとつとなる。アール・ヌーヴォーを取り上げるこの章では、(1)花(2)表面の輝き(3)伝統的な装飾モチーフ(4)鳥と動物の4つに分類して紹介する。
3-1 花

3-2 表面の輝き

3-3 伝統的な装飾モチーフ

3-4 鳥と動物

第4章 建築の中の装飾陶板 -1900年パリ万博のビゴ・パビリオン
19世紀末、工場生産の導入により、より大きなサイズの陶板の製造が可能になった。1900年に開催されたパリ万国博覧会のために建築家ジュール・ラヴィロットが設計し、建設されたパビリオンには、こうした建築用の陶板群が装飾に使われた。この装飾陶板をブダペスト国立工芸美術館館長が買い上げており、その一部を展示する。

ビゴ社 1898-1900年
第5章 もうひとつのアール・ヌーヴォー -ユーゲントシュティール
アール・ヌーヴォーは二つの潮流からなる。ひとつは、植物的アール・ヌーヴォー「フロレアル・アール・ヌーヴォー」、もうひとつは幾何学的アール・ヌーヴォー、いわゆる「ユーゲントシュティール」だ。主にドイツ語圏で発展した後者だが、背景に描かれた模様からは日本美術の影響をみることができる。

第6章 アール・デコとジャポニスム
最後の章ではアール・ヌーヴォーに続く様式のアール・デコの典型的な作品を紹介する。蒔絵の漆芸品に着想を得たモダンな器からは、日本の影響が存続していたことが読み取れる。

(読売新聞デジタルコンテンツ部 岡本公樹)

ブダペスト国立工芸美術館名品展 ジャポニスムからアール・ヌーヴォーへ |
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会期:2021年10月9日(土)~12月19日(日) |
会場 パナソニック汐留美術館(東京都港区東新橋1-5-1 パナソニック東京汐留ビル4階) JR新橋駅より徒歩約8分 |
開館時間 午前10時より午後6時まで(入館は午後5時30分まで) ※11月5日(金)、12月3日(金)は夜間開館で午後8時まで開館 (入館は午後7時30分まで) |
休館日 水曜日 ただし11月3日は開館 |
入館料 一般:1000円/65歳以上:900円/大学生:700円/中・高校生:500円/小学生以下無料 |
詳しくはパナソニック汐留美術館のHPへ |