【プレビュー】「杉浦非水 時代をひらくデザイン」展 たばこと塩の博物館で9月11日から

杉浦非水 時代をひらくデザイン |
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会期:2021年9月11日(土)~11月14日(日) |
会場:たばこと塩の博物館(東京都墨田区横川1-16-3 とうきょうスカイツリー駅から徒歩8分) |
開館時間:午前11時~午後5時(入館は午後4時30分まで) |
休館日:毎週月曜日(ただし9月20日は開館)、9月21日(火) |
観覧料:一般100円、満65歳以上・小中高生50円 |
詳しくはたばこと塩の博物館のHPへ |
日本の商業デザインの近代化に大きく貢献した杉浦非水(1876~1965)の初期から晩年の作品を紹介。今もなお新鮮なその魅力を伝える展覧会だ。

非水は愛媛県松山市生まれ。東京美術学校入学後は川端玉章に日本画を学ぶ。在学中にフランス帰りの黒田清輝がもたらしたアール・ヌーヴォー様式の図案に魅せられ、図案家の道に進んだ。


1908(明治41)年に三越呉服店(のち三越百貨店)の図案部主任となった非水は、1934(昭和9)年まで同店のポスターやPR 誌のデザインを数多く手がけた。一方、三越以外の様々なポスターや雑誌の表紙、本の装丁も手がけ、明治時代末期から昭和時代中期の日本のデザインをリードした。華やかでモダンな非水のデザインは、現在も私たちを魅了し続けている。



本展では初期から晩年に至る図案の仕事とあわせ、交友の画家の作品や、若き日に島根県で教員として過ごした時期の作品なども展示し、杉浦非水の全貌を紹介する。

現代からみてもシンプルかつモダンで、センスが光る。引きつける力のある作品の数々だ。各地を巡回するので、間近で見てほしい。
(読売新聞東京本社事業局美術展ナビ編集班 岡部匡志)
東日本では唯一の巡回展となる、たばこと塩の博物館では、同館蔵の非水が手がけた、たばこのパッケージやポスターの数々も見どころだ。




巡回展:島根展(終了)、三重・三重県立美術館(11月23日~22年1月30日)、福岡・福岡県立美術館(22年4月15日~6月12日)