【開幕】「塔本シスコ展」四畳半から生まれた創作のエネルギー 世田谷美術館で大規模回顧展

塔本シスコ≪絵を描く私≫ 1993年

「塔本シスコ展 シスコ・パラダイス かかずにはいられない!人生絵日記」が9月4日(土)に世田谷美術館(東京都)で始まる。開幕前日に開かれた内覧会を取材した。

塔本シスコ展 シスコ・パラダイス かかずにはいられない! 人生絵日記
会場:世田谷美術館(東京都世田谷区砧公園1-2
会期:2021年9月4日(土)~11月7日(日)
※日時指定制
開館時間:10:00~18:00(最終入場は17:30まで)
休館日:毎週月曜日
ただし9月20日(月・祝)は開館、翌9月21日(火)は休館
観覧料:一般 1000円/65歳以上 800円/大高生 800円/中小生 500円
詳しくは世田谷美術館のHPで。

内覧会リポート

9月4日(土)から東京の世田谷美術館で始まる「塔本シスコ展 シスコ・パラダイス かかずにはいられない!人生絵日記」の内覧会に伺いました。220点の作品が放射するとてつもないエネルギーにノックアウトされました。凄い!

塔本シスコ≪絵を描く私≫ 1993年

塔本シスコさん(1913-2005)は50代から独学で油絵を始めました。団地の四畳半の一室をアトリエに、91歳で亡くなる直前まで絵筆を握り続け、膨大な作品を残しました。これまでも書籍や個展等で作品は知られていますが、これほど大規模な回顧展ははじめてです。

身の回りの美しい自然や楽しい家族の営み、仏様など題材は様々。奔放で豊かな色彩とダイナミックな構図で圧倒されます。大型の作品も多く「これをどうやって四畳半で?」とびっくり。団地の壁に立て掛けて制作することもあったとか。

塔本シスコ≪ミアのケッコンシキ≫ 1997年
大型の作品が並ぶ会場
塔本シスコ≪野外彫刻展を見に行く≫ 1995年
ネコが大好きだったシスコさんならではの作品が並ぶ

ありとあらゆるものに絵を書きました。着物を自ら仕立ててアクリルで色を塗り、盆踊りに行くこともありました。シャモジやお酒の瓶にも精巧に絵を付けました。彫刻や人形など立体もステキです。まさに「かかずにはいられない!」後半生だったことがよく分かります。

グッズも最高にかわいいです。よくぞ作ってくださいました。こうやって小さく部分を切り取ると、いかにディテールまで丹念に描かれているかがよく分かります。

11月7日(日)まで。こういう憂鬱なご時世だからこそ、見てほしいエネルギッシュな展示です。続いて熊本市現代美術館、岐阜県美術館、滋賀県立美術館に巡回します。お近くの方はぜひ。
(読売新聞美術展ナビ編集班 岡部匡志)

展覧会のHPはこちら

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