モチモチの木、きりえ【プレビュー】「生誕100年 滝平二郎展~ものがたりを描いた画家」秋田県立近代美術館で9月11日から

生誕100年滝平二郎展~ものがたりを描いた画家 |
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会期 2021年9月11日(土)〜11月14日(日) 会期中無休 |
会場 秋田県立近代美術館(横手市赤坂字富ヶ沢62-46) |
観覧料金 当日一般1200円、大学生以下無料 |
詳細は同館のHPへ |

『モチモチの木』などの絵本の挿絵や朝日新聞日曜版の“きりえ”で知られる作家・滝平二郎(1921~2009年)の生誕100年を記念し、過去最大規模の回顧展「生誕100年滝平二郎展~ものがたりを描いた画家」が、秋田県立近代美術館(横手市)で9月11日(土)から11月14日(日)まで開かれる。
ゆかりの秋田で画業を振り返る
画業初期の木版画から、絵本の原画、新聞に掲載された“きりえ”、さらに下絵などを含め、300 点以上を展示する。



滝平は、児童文学作家の斎藤隆介(1917~1985年)とのコンビで、『モチモチの木』(1971年)や『八郎』(1967年)、『花さき山』(1969年)などの名作となる絵本を出した。滝平と斎藤のコンビは、戦後、滝平が秋田を訪れたときの出会いがきっかけだったという。


人間とその生にまつわる物語
一貫して人間とその生にまつわる物語を主題とした滝平。今展では、代表作を通じて、作風の変化を見てとれるほか、創作の過程が分かる下絵も展示する。


一世を風靡した”きりえ”
滝平の画風が一世を風靡したのが“きりえ”。
滝平は1950年代から木版画と平行して、“きりえ”を試みていた。1969年から朝日新聞家庭版の連載で「きりえ」という技法名で紹介されたカットが掲載され、70年9月からは同紙日曜版に移動した。社会が大きく変化する70年代、古き良き時代を季節感とともに映し出す滝平の“きりえ”は絶大な人気を博した。

絵本『モチモチの木』の挿絵も、きりえで描かれたもの。彼らの絵本に通底する勇気や優しさがあらわれている。
『モチモチの木』について、同館の担当学芸員・鈴木京さんは、「勇気のある子供だけが見ることができる「モチモチの木」のかがやき。この大木は物語をつらぬく象徴的な存在であるとともに、主人公・豆太の心の成長や勇気を示す役割を果たしています。誰かのために、不安や恐怖に打ち克ち、困難に立ち向かうこと。これは戦争を生き抜いた滝平にとっても斎藤にとっても、心に秘めたテーマだったのではないでしょうか」と話す。


朝日新聞日曜版の連載終了後の1980年代の彼らの絵本は、コミカルで楽観的な空気が漂うようになるが、その根本には反骨精神がひそんでいるという。展示される『猫山』(1983年)や『ソメコとオニ』(1987年)からも、彼らの変わらぬ精神や願いを感じ取れる。
(読売新聞デジタルコンテンツ部 岡本公樹)
生誕100年滝平二郎展~ものがたりを描いた画家 |
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会期 2021年9月11日(土)〜11月14日(日) 会期中無休 |
会場 秋田県立近代美術館(横手市赤坂字富ヶ沢62-46) |
観覧料金 当日一般1200円、大学生以下無料 |
詳細は同館のHPへ |