8月に後期となる全国12の美術展・展覧会をピックアップ

見逃せない作品ずらり
大型の美術展・展覧会は前期・後期での展示入れ替えも魅了の一つです。8月に後期入りの展覧会をまとめて紹介します。
三菱の至宝
まずは8月11日から後期となった「三菱の至宝」展。 いずれも国宝、宗達の「源氏物語関屋図」、中国最古の詩集の唐時代の書写本「毛詩」など、後期のみの展示も充実しています。会期は9月12日まで。

【開幕】曜変天目など国宝ずらり「三菱創業150周年記念 三菱の至宝展」(三菱一号館美術館)
聖徳太子と法隆寺
8月11日から後期の「聖徳太子と法隆寺」(東京国立博物館)。なかでも 国宝の「四騎獅子狩文錦」は、馬に乗った男が弓で獅子を狩る様子などの遊牧民族の図案を織った錦です。シルクロードを感じさせる一品で、想像以上の大きさと評判です。
【開催中】飛鳥時代の薬師如来や四天王を間近に!特別展「聖徳太子と法隆寺」(東京国立博物館)
山種美術館所蔵 浮世絵・江戸絵画名品選-写楽・北斎から琳派まで-
8月3日から後期の 開館55周年記念特別展「山種美術館所蔵 浮世絵・江戸絵画名品選-写楽・北斎から琳派まで-」では、 東洲斎写楽《二代目嵐龍蔵の金貸石部金吉》が登場。

【レビュー】 色合いもぼかしも鮮やか 開館55周年記念特別展「山種美術館所蔵 浮世絵・江戸絵画名品選-写楽・北斎から琳派まで-」開催中
「京(みやこ)の国宝―守り伝える日本のたから―」
8月24日から後期の「京(みやこ)の国宝―守り伝える日本のたから―」(京都国立博物館)では、 建仁寺蔵、俵屋宗達筆の国宝「風神雷神図屏風」(8月24日~ 9月5日展示)など複数の国宝が!

【開幕】稲葉江、等伯、永徳、そうそうたる国宝72件!「京の国宝」(京都国立博物館)
皇室の名宝― 皇室と九州をむすぶ美 ―
8月11日から後期の「皇室の名宝― 皇室と九州をむすぶ美 ―」(九州国立博物館)。 国宝への指定が答申された伊藤若冲の「動植綵絵」が前期・後期で各6幅展示されます。
奈良博三昧 -至高の仏教美術コレクション-
8月17日から後期の「奈良博三昧 -至高の仏教美術コレクション-」(奈良国立博物館)。 国宝の空海筆「金剛般若経開題残巻」や国宝「辟邪絵」をはじめ、かなり大規模な入れ替えがあり、注目です!

【開幕】「奈良博三昧-至高の仏教美術コレクション-」 奈良国立博物館で7月17日から
THE北斎 ―冨嶽三十六景と幻の絵巻―
8月24日から後期の「THE北斎 ―冨嶽三十六景と幻の絵巻―」(すみだ北斎美術館)。 「冨嶽三十六景」「隅田川両岸景色図巻」など人気の北斎作品約100点を前期・後期にわけて展示。
北斎の魅力 多角的にとらえる 「THE北斎 -冨嶽三十六景と幻の絵巻-」
京セラ美術館開館1周年記念「上村松園」
8月17日から後期の 京都市京セラ美術館開館1周年記念「上村松園」。 後期の目玉は、やっぱり《序の舞》ですね。

【開幕】京都画壇の象徴を回顧するに相応しい圧倒的スケール「上村松園」展 京都市京セラ美術館
渡辺省亭 ―欧米を魅了した花鳥画―
8月6日から後期の「渡辺省亭 ―欧米を魅了した花鳥画―」佐野美術館(静岡県)。 東京展は途中で終わってしまったので、岡崎展同様に、無事に後期も鑑賞する人を魅了してほしいです。
佐野美術館創立55周年・三島市制80周年記念 渡辺省亭 ―欧米を魅了した花鳥画―(静岡展)
平木コレクションによる 前川千帆展
千葉市美術館の「平木コレクションによる 前川千帆展」は8月17日から後期です。
ボイス+パレルモ
「ボイス+パレルモ」展(埼玉県立近代美術館)は8月1日から後期。第二次世界大戦以降の最も重要な芸術家のひとり、ヨーゼフ・ボイス、その教え子のひとりブリンキー・パレルモの展覧会です。9月5日まで。
生誕110年 香月泰男展
8月3日から後期の「生誕110年 香月泰男展」(宮城県美術館)。9月5日まで。 この後、神奈川県立近代美術館葉山館など全国巡回が予定されています。
(読売新聞デジタルコンテンツ部 岡本公樹)