【開催中】将軍のたしなみ、にも注目 「徳川家康と歴代将軍~国宝・久能山東照宮の名宝~」展 福岡市博物館

5代将軍・綱吉が描いた稼穡図屏風(かしょくずびょうぶ)(福岡市博物館で)

「徳川家康と歴代将軍~国宝・久能山東照宮の名宝~」
会期:2021年7月16日(金)~9月5日(日)
9時30分~17時30分まで(入館は17時まで)
※7月22日~8月26日の金・土・日・祝日は20時まで(入館は19時30分まで)
休館日:月曜日休館(※8月9日は開館し8月10日に休館)
会場:福岡市博物館(福岡市早良区百道浜、福岡市地下鉄「西新駅」1番出口から徒歩15分、西鉄バス「博物館北口」「博物館南口」「福岡タワー」下車徒歩5分)
休館日:月曜日休館(※8月9日は開館し8月10日に休館)
観覧料:一般1,500円、高・大生900円、中学生以下無料ほか
公式ホームページ https://kunozan2021.com/
問い合わせ:092・845・5011

*会場の福岡市博物館は感染症対策のため8月9日から8月31日まで休館するが、特別展【徳川家康と歴代将軍 ~国宝・久能山東照宮の名宝~】とコラボ企画【天下取りと黒田孝高・長政】は開催。詳細は公式ホームページで。

徳川将軍たちの繊細な筆遣いに感心

特別展「徳川家康と歴代将軍~国宝・久能山東照宮の名宝~」が、福岡市博物館で開かれている。

徳川家康をまつる久能山東照宮(静岡市)は、家康の遺言に従い、元和3年(1617)、2代将軍徳川秀忠の命によって、全国の東照宮のなかで最初に創建された。権現造、総漆塗、極彩色の社殿は、国宝に指定されている。

福岡市博物館で開催中の特別展「徳川家康と歴代将軍~国宝・久能山東照宮の名宝~」は、家康の愛用品や徳川15代全将軍の甲冑が注目を集めているが、しっかり見ていただきたいのが第5章「歴代将軍の嗜み」。将軍たちの書画を中心としたコーナーだ。

武家の頂点である将軍たちは、学問、絵画、書、和歌など一流の教育を受け、自ら書画を制作し、その才能を発揮した。また、政務の間や余生に楽しんだ。それらの多くは家臣らに与えられ喜ばれた。久能山東照宮には、子孫らによって奉納されたものが、数多く伝わっている。

家光のユーモア、吉宗の繊細
3代・家光の「枯木梟図かれきにふくろうず」は、とぼけているのか、澄んだ目なのか、見れば見るほどにユーモラスな表情だ。

5代・綱吉の稼穡図屏風かしょくずびょうぶは、農村の風景を描いた絵。右隻に早春から初夏に向けての農作業、左隻に収穫や脱穀などが描かれている。素人とは思えない描写力だ。

8代・吉宗の「桃小鳥図ももにことりず」は細やかな筆遣いと彩色で、端正な印象。これまでのイメージを覆された。

書蹟も豊富にあり、書で目を引くのは、6代・家宣の和歌色紙「春くれは云々」。紀貫之の詠歌を流麗に揮毫している。

慶喜の堂々たる筆致

現在の大河ドラマ、「青天を衝け」で重要人物として描かれる15代・慶喜の資料も充実している。
慶喜が7歳で揮毫した「朋友信之ほうゆうこれをしんず」は、堂々とした書きっぷり。


一行書「発必中」は慶応2年(1866)に慶喜が将軍宣下を受けて間もないころの作とされ、気迫がみなぎっている。


このコーナーには、慶喜が愛用した陣笠や軍帽。将軍退位後に楽しんだカメラ、釣り道具、風景画も並ぶ。絵画や書を通じて、将軍たちの人柄に思いを馳せていただきたい。
(読売新聞西部本社事業推進室事業部・境野智高)

◆音声ガイド スマホアプリ版を配信中◆
音声ガイドは声優の置鮎龍太郎さんがナビゲーターを務め、25点を約35分で解説する。会場での貸出機は600円。
なお、作品の写真を画面表示するスマホアプリ版を860円で配信している。どこでもダウンロードできるので、福岡まで行けないという方はアプリ版で楽しんでいただきたい。配信・聴取可能期間は11月5日まで。公式ホームページhttps://kunozan2021.com/

にあるリンク先からダウンロードできる。また、近日中に公式ホームページで図録の通信販売も受け付ける予定だ。

【主な展示品】
・家康が関ヶ原の戦いで着用した甲冑 歯朶具足(しだぐそく)など家康所用の甲冑3領
・家康から慶喜まで、江戸幕府歴代全将軍の甲冑
・家康の愛刀(ソハヤノツルキ/ウツスナリ)や国宝・太刀 真恒など歴代将軍の名刀
※ソハヤノツルキ/ウツスナリは福岡県の三池の刀工・光世の作。里帰り展示。
・目器、脇息など家康が晩年愛用した日用の品々(重要文化財「徳川家康関係資料」)
・家康が1611年にスペイン国王から贈られた国内最古の洋時計
・江戸時代の工芸技術の粋 歴代将軍奉納の太刀拵(たちこしらえ)

こちらの記事【開幕】徳川将軍ゆかりの品々が集結「徳川家康と歴代将軍~国宝・久能山東照宮の名宝~」(福岡市博物館)も参考にどうぞ。

(おわり)

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