【プレビュー】描くのは混沌か、それとも希望か「バンクシーって誰?」展 8月21日から寺田倉庫G1ビルで

世界中のストリートで表現を続けるアート界の異端児「バンクシー」。
謎に包まれたアーティストの全容を、その傑作群で紹介する「バンクシーって誰?展」が8月21日(土)から12月5日(日)まで、寺田倉庫G1ビル(東京・天王洲)で開催される。
今展では、実際に作品が描かれた世界のストリートを立体的に「再現」する展示空間がつくりあげられるなど、バンクシーの作品の世界に肉薄することできる。

謎に包まれたバンクシー
壁に絵を描く行為は、人類が長く魅了されてきた表現方式だ。数万年前の壁画は、現代人にも驚きと感銘を与えてくれる。その描き手がどんな人物だったかは分からないにもかかわらず。
創作活動の全貌や動機などが謎に包まれているストリート・アーティスト「バンクシー」。2018年には、少女と赤い風船を描いた作品が高額で落札されるや、額に仕込まれたシュレッダーで突如作品を細断。瞬く間に世界中で報道され、話題をさらった。

日本でも、バンクシー作品と思われるネズミの絵が発見され、各メディアやSNSで拡散されたことが記憶に新しい。

パレスチナの分離壁に作品が描かれるなど、世界中で神出鬼没。そこに秘められたメッセージは常に世界中の関心の的だ。

映画のようなセットでストリートを再現
今展は、世界の各都市を巡回し人気を博した「ジ・アート・オブ・バンクシー展」に出展された作品をベースに、さらにテレビ局(日本テレビ)ならではの”映画のセット”のような街並み再現で、ストリートとともにあるバンクシーの世界へ観客が没入できる意欲的な展覧会となる。


巨匠バスキアやヘリングに次ぐ現代アートの旗手として、世界で最も注目を集めるストリート・アーティストの作品を、幅広い世代が楽しみながら、込められたメッセージも感じ取れる体験ができるはずだ。



「バンクシーって誰?展」 |
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会場 寺田倉庫G1ビル(東京都品川区東品川2-6-4、最寄り駅:東京モノレール、りんかい線天王洲アイル駅) |
会期 2021年08月21日(土)〜2021年12月05日(日) |
開場時間 11:00〜20:00 金、土、祝前日は21:00まで |
休館日 10月5日(火)、12日(火)、19日(火) |
入場料 前売券・平日:一般1800円など、前売券・土日祝(日時指定):一般2000円など |
詳細は公式サイトへ |
そのほかの主な出展作品






今展は、名古屋(2021年12月19日~2022年3月27日、グローバルゲート ガレージ名古屋)、大阪(2022年4月23日~6月12日、グランフロント大阪 北館 ナレッジキャピタル イベントラボ)、郡山(福島県)(2022年6月29日~8月24日、ビッグパレットふくしま)を巡回する。※ 郡山の後、高岡(富山県)と福岡でも開催予定。
(読売新聞デジタルコンテンツ部 岡本公樹)
「バンクシーって誰?展」公式サイト ツイッター インスタグラム
【開幕】ストリートで表現を続けるアーティストの世界に没入「バンクシーって誰?展」
美術展ナビでは、今展のアンバサダーに就任し、音声ガイドを務める中村倫也さんに2度にわたりインタビューをした。
「リアルのアートに触れる楽しさ、体感してほしい」「見たあと、違う自分と出会えるはず」 「バンクシーって誰?展」のアンバサダー、中村倫也さんに聞く
「鮮やかで軽やか」「リアルなバンクシーに近づける」 「バンクシーって誰?展」アンバサダーの中村倫也さんに再び聞く
