驚異の身体能力!「躍動する歌舞伎-歌舞伎役者はアスリート!?-」 国立劇場伝統芸能情報館

国立劇場伝統芸能情報館で、企画展示「躍動する歌舞伎-歌舞伎役者はアスリート!?」が行われている。歌舞伎の動きを描いた江戸・明治時代の錦絵や、歌舞伎の衣裳・小道具、公演の写真など約60点を展示する。入場無料、9月21日まで。

展覧会名 躍動する歌舞伎-歌舞伎役者はアスリート!?
会場 国立劇場伝統芸能情報館(東京都千代田区隼町4-1、半蔵門駅徒歩8分、永田町駅徒歩5分)
会期 2021年6月2日~9月21日
時間 午前10時~午後6時
料金 無料

平和な世が続いた江戸時代で、さまざまな大衆文化がうまれた。その代表的な娯楽、歌舞伎。歌舞伎が民衆をひきつけた要素のひとつに、役者の鍛え上げられた身体をつかった表現がある。
現代ならトップアスリートと称されるような高い運動能力の観点から、歌舞伎を紹介する企画展示だ。監修は、スポーツ史が専門の谷釜尋徳・東洋大学教授。

① 花開く江戸庶民のスポーツ文化

このコーナーでは、江戸の平和な世にうまれた「運動」を紹介。
庶民が雪合戦を楽しむ姿や海水浴など、体を動かすことを楽しむ文化が広がっていることが錦絵などからわかる。

豊原国周「隅田遊覧 時当睦花形」(明治16年11月、国立劇場蔵)

② 歩く・走る・止まる

スポーツの動きを、<歩く・走る・止まる><のぼる・飛ぶ・跳ねる><飛ばす・投げる・持ち上げる><操る>に4分類し、それぞれを歌舞伎役者の動きにあてはめて紹介する。
見得をすることは歌舞伎の演技の重要な動きで、「止まる」こと。ゆっくりと歩くことや止まる動きを、美しく見せるためには、身体の鍛錬が欠かせないという。

豊原国周「勧進帳」(明治2年3月市村座、国立劇場蔵)

③ のぼる・飛ぶ・跳ねる

歌舞伎は、舞台の上から下までを使ったアクロバチックな動きが魅力。狐が出たり入ったり、飛んだり跳ねたりと、自在に動きまわる、「義経千本桜」の河連法眼館の場を中心に、役者の<のぼる・飛ぶ・跳ねる>の動作を紹介する。

香朝楼豊斎(歌川豊斎)「奴凧廓春風」(明治26年1月歌舞伎座、国立劇場蔵)

④ 飛ばす・投げる・持ち上げる

人間より大きい鯉と格闘したり、重いいかりを持ち上げたり、歌舞伎で<飛ばす・投げる・持ち上げる>動作は観客に驚きを与える欠かせない動きだ。このコーナーでは、舞台で使われている「鯉」や「米俵」の小道具も展示されている。

豊原国周「義経千本桜」(明治29年4月市村座、国立劇場蔵)

⑤ 操る

近代スポーツの多くは、用具が使われている。歌舞伎も、身体表現を最大に活かす、さまざまな道具がある。舞台で使われている「扇」などを展示する。

三代目歌川豊国「三幅対戯場彩色」(安政2年5月市村座、国立劇場蔵)

(デジタルコンテンツ部 岡本公樹)

直前の記事

新着情報一覧へ戻る