【開幕】徳川将軍ゆかりの品々が集結「徳川家康と歴代将軍~国宝・久能山東照宮の名宝~」(福岡市博物館)

特別展「徳川家康と歴代将軍~国宝・久能山東照宮の名宝~」が7月16日、福岡市博物館(福岡市早良区)で開幕しました。9月5日まで。静岡市の久能山東照宮に伝わる甲冑かっちゅうや名刀、書画など約150点を通して徳川家の足跡をたどります。

「徳川家康と歴代将軍~国宝・久能山東照宮の名宝~」
会期:2021年7月16日(金)~9月5日(日)
9時30分~17時30分まで(入館は17時まで)
※7月22日~8月26日の金・土・日・祝日は20時まで(入館は19時30分まで)
休館日:月曜日休館(※8月9日は開館し8月10日に休館)
会場:福岡市博物館(福岡市早良区百道浜、福岡市地下鉄「西新駅」1番出口から徒歩15分、西鉄バス「博物館北口」「博物館南口」「福岡タワー」下車徒歩5分)
休館日:月曜日休館(※8月9日は開館し8月10日に休館)
観覧料:一般1,500円、高・大生900円、中学生以下無料ほか
公式ホームページ https://kunozan2021.com/
問い合わせ:092・845・5011

*会場の福岡市博物館は感染症対策のため8月9日から8月31日まで休館するが、特別展【徳川家康と歴代将軍 ~国宝・久能山東照宮の名宝~】とコラボ企画【天下取りと黒田孝高・長政】は開催。詳細は公式ホームページで。

15将軍の甲冑が一堂に

家康をまつる久能山東照宮の社殿は国宝に指定されており、江戸城内に保管されてきた歴代将軍の武具・甲冑、将軍たちが奉納した刀剣、徳川家ゆかりの人々による書画類など約2000点を所蔵しています。

会場に並ぶ徳川歴代将軍の甲冑

その中から選び抜いた名宝を集めた今回の特別展。目玉は、それぞれの時代の技術の粋を極めた歴代将軍15人の甲冑です。

家康が若かった頃の武装スタイルを伝える「金陀美きんだみ具足」、関ヶ原合戦で着用した「歯朶しだ具足」、シンプルながらもきらびやかな「白檀塗びゃくだんぬり具足」はいずれも重要文化財。2017年までの修復が終了後、この3領を同時公開するのは初めてです。

家康の甲冑3領を同時公開

福岡市博物館の堀本一繁主任学芸主事は「江戸時代の甲冑の変遷を時代の最高級品を通して見ることができます。15人分が並ぶことでそれぞれの将軍の体格もよくわかる。ぜひじっくり見比べていただきたい」と話しています。

重要文化財「洋時計」
3代将軍・家光が描いたフクロウも
徳川慶喜の陣笠「葵立涌蒔絵陣笠(あおいたてわくまきえじんがさ)」

「刀剣乱舞」とコラボ

様々な刀剣を間近で見られるのも、今回の特別展の魅力の一つ。家康の愛刀で重要文化財の「ソハヤノツルキウツスナリ」は三池(福岡県大牟田市周辺)の刀工・光世の作で、里帰り展示となりました。久能山東照宮の本殿完成時に奉納された太刀「真恒」は平安末期としては大ぶりな太刀で、豪壮な姿を今に伝える国宝です。

ソハヤノツルキ ウツスナリ

同時開催の企画展「天下取りと黒田孝高・長政」でも、国宝の太刀「日光一文字」や刀「圧切へしきり長谷部」などを紹介。今回、貴重な刀剣の同時公開を記念して、人気ゲーム「刀剣乱舞ーONLINEー」とのコラボ企画も実施しています。

特別展と企画展のどちらにも入場できる共通券は、日本刀を擬人化したゲームのキャラクター「刀剣男士」などをデザインした特別仕様。音声ガイドには、刀剣男士「日光一文字」役を務める声優の置鮎龍太郎さんを起用しました。会場では、「刀剣男士」の等身大パネルを設置し、オリジナルコラボグッズも販売しています。

「刀剣男士」の等身大パネル

講演会も開催

8月8日の11~12時、14~15時には、久能山東照宮の落合偉洲ひでくに宮司による記念講演会を開く予定。定員は各回240人で、開演1時間前から講堂前で整理券を配布します。参加無料。特別展観覧券または半券の提示が必要です。

(読売新聞西部本社・山之内大空)
「福岡ふかぼりメディア ささっとー」(7月16日公開)の記事を再掲。

将軍の「書画」に焦点をあてた見どころ紹介記事もご覧ください。
【開催中】将軍のたしなみ、にも注目 「徳川家康と歴代将軍~国宝・久能山東照宮の名宝~」展 福岡市博物館