【プレビュー】モダンデザインのパイオニア 「時代をひらくデザイン 杉浦非水」展 島根県立石見美術館で7月3日から

展覧会名:時代をひらくデザイン 杉浦非水
会期:2021年7月3日(土)~8月30日(日)
会場:島根県立石見美術館(島根県益田市、JR益田駅からバスで5分、「グラントワ前」下車。同駅から徒歩約15分)
開館時間:9:30~18:00(展示室への入場は17:30まで)
休館日:毎週火曜日
観覧料:一般1000円、大学生600円、小中高生300円など
巡回展:東京・たばこと塩の博物館(9月11日~11月14日)、三重・三重県立美術館(11月23日~22年1月30日)、福岡・福岡県立美術館(22年4月15日~6月12日)
全国巡回の詳しい情報は巡回展公式サイトをご覧ください。
日本の商業デザインの近代化に大きく貢献した杉浦非水(すぎうら・ひすい、1876~1965)の初期から晩年の作品を紹介。今もなお新鮮なその魅力を伝える展覧会だ。

非水は愛媛県松山市生まれ。東京美術学校入学後は川端玉章に日本画を学ぶ。在学中にフランス帰りの黒田清輝がもたらしたアール・ヌーヴォー様式の図案に魅せられ、図案家の道に進んだ。



1908(明治41)年に三越呉服店(のち三越百貨店)の図案部主任となった非水は、1934(昭和9)年まで同店のポスターやPR 誌のデザインを数多く手がけた。一方、三越以外の様々なポスターや雑誌の表紙、本の装丁も手がけ、明治時代末期から昭和時代中期の日本のデザインをリードした。華やかでモダンな非水のデザインは、現在も私たちを魅了し続けている。






本展では初期から晩年に至る図案の仕事とあわせ、交友の画家の作品や、若き日に島根県で教員として過ごした時期の作品なども展示し、杉浦非水の全貌を紹介する。


現代からみてもシンプルかつモダンで、センスが光る。引きつける力のある作品の数々だ。各地を巡回するので、間近で見てほしい。
(読売新聞東京本社事業局美術展ナビ編集班 岡部匡志)