【プレビュー】春の嵐山で松園、蕉園ら満喫 福田美術館「美人のすべてリターンズ」展 4月24日から

企画展「美人のすべてリターンズ」
会期:2021年4月24日(土)~7月4日(日) 火曜休館(※ただし5月4日、5日は開館、5月6日は休館)10:00~17:00(最終入館は16:30)
前期:4月24日~5月31日(月)、後期6月2日(水)~7月4日
会場:福田美術館(京都市右京区、阪急嵐山線・嵐山徒歩11分、JR嵯峨野線・嵯峨嵐山駅徒歩12分、京福電鉄・嵐山駅徒歩4分)
料金:一般・大学生1300円、高校生700円、小中学生400円ほか
2020年春に開催された「美人のすべて」展が、新型コロナのため会期途中で閉幕。本展は、同展のラインナップに新しい作品を加えて再構成、パワーアップした。春爛漫の嵐山で華やかな美人画をたっぷり楽しめる。
池田蕉園「幻の作品」を114年ぶりに公開

池田蕉園(1886-1917)は東京出身の女性画家。上村松園にあやかって師匠が「園」の字をつけた。その名のとおり、東都を代表する美人画の名手として活躍したが惜しくも31歳で早世。今回、展示される「もの詣で」は21歳頃に制作され、第1回文展で3等賞を受賞した作品。出品後、長らく行方不明になっていた「幻の作品」という。

その文展で第1席となったのが松園の「長夜」。こちらも同館のコレクションで、114年ぶりに2つの作品が同時に展示される。
福田美術館の松園のコレクションは24点。昨年の「美人のすべて」展で話題になった「雪女」を含む全点を前後期に分けて公開する。




「夢二美人」を追加
2階のパノラマギャラリーには、「美人のすべて」展にはなかった竹久夢二のコーナーを設けた。「夢二式」と呼ばれて一世を風靡した女性像の数々を紹介する。


歌川広重、山川秀峰、伊藤小坡ら多彩な美人画がならぶ。




春の京都巡りにぴったりの内容。眼福のコレクションを楽しみたい。詳しくは同館ホームページへ。
(読売新聞東京本社事業局美術展ナビ編集班 岡部匡志)