【プレビュー】 巨大な“生き物”が這い歩く 「テオ・ヤンセン展」 山梨県立美術館で4月24日開幕

巨大な生命体が風を受けて砂浜をクモが這うように歩く。そんな姿をニュースなどで見た人もいるだろう。「現代のレオナルド・ダ・ヴィンチ」とも呼ばれ、芸術と科学の融合した作品を制作するテオ・ヤンセン。巨大アート作品「ストランドビースト」を紹介する「テオ・ヤンセン展」が4月24日(土)、山梨県立美術館で始まる。
山梨県立美術館では、風力で動く巨大な立体作品、「ストランドビースト」で知られるテオ・ヤンセン展を開催中。実際に動いているところも見られます!#テオ・ヤンセン #TheoJansen #山梨県立美術館 pic.twitter.com/bmRC65uLGe
— 美術展ナビ (@art_ex_japan) April 29, 2021
「テオ・ヤンセン展」
山梨県立美術館 (山梨県甲府市)
会 期 4月24日(土)~6月22日(火)
開館時間 午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日 月曜日(5月3日、6月21日は開館)、5月6日
入館料 一般1000円ほか
※新型コロナウイルス感染防止のため事前予約が必要
JR中央本線甲府駅バスターミナル(南口)1番乗り場よりバス約15分。「山梨県立美術館」下車。
詳しくは同館ホームページへ

オランダ出身のテオ・ヤンセンは大学で物理学を学んだ。その後画家に転向し、1990年からストランドビースト(オランダ語で「砂浜の生命体」の意味)の制作を始める。プラスチック・チューブやペットボトル、粘着テープといった身近な素材を使い、物理学の計算に基づいて形作られた「生命体」は、風を推進力に変えて滑るように歩く。作品が制作されるにつれて新たな機能を獲得していく様は、生物の進化になぞらえられる。

「アニマリス」とは英語で動物を意味するanimalとラテン語で海を意味するmareの組み合わせたヤンセンの造語。ストランドビーストは構造や機能によって分類され、それとともに時代名が付けられている。

今回の展覧会ではストランドビーストを生で見られるだけでなく、時間帯によって展示室内で実際に動く姿も見られる。その他、パーツの紹介や模型や映像展示もある。
(読売新聞事業局美術展ナビ編集班・秋山公哉)