【開幕】「春の江戸絵画まつり 与謝蕪村 「ぎこちない」を芸術にした画家」(東京・府中市美術館)

江戸中期の俳人・画家の与謝蕪村(1716~83)の画業をたどる「春の江戸絵画まつり 与謝蕪村 「ぎこちない」を芸術にした画家」が、府中市美術館で開幕した。
与謝蕪村が晩年に到達した「画境」は、深く静かな趣をたたえる自然の中の情景、飄逸(ひょういつ)で洒脱な俳画、気色が悪くて苦みを発散する人物画だったと言える。作品には、個性と深みと面白みがあふれ、絵画のおもちゃ箱を見るような楽しさがある。
与謝蕪村は自然の情景を描いた作品で知られるが、本展では、あえて「ぎこちなさ」に着目した作品約100点を紹介する。線描や形のぎこちなさ、そこから生まれる親しみやすさ、かわいらしさに焦点を当てて、蕪村の新たな魅力を探る。
会期中展示替えあり。5月9日まで。