【プレビュー】抽象画の巨匠、モンドリアン 日本で23年ぶりの回顧展 3月、SOMPO美術館で開幕

ピート・モンドリアン《大きな赤の色面、黄、黒、灰、青色のコンポジション》 1921年 油彩、カンヴァス デン・ハーグ美術館 Kunstmuseum Den Haag

生誕150年記念 モンドリアン展 純粋な絵画をもとめて

2021年3月23日(火)~6月6日(日)

SOMPO美術館(東京・新宿)

来年、生誕150年を迎えるオランダ生まれの抽象画の巨匠、ピート・モンドリアン(1872~1944)。これを記念して、日本国内では23年ぶりとなる回顧展が3月、新宿のSOMPO美術館で開催される。今なお、新鮮さを失わないモンドリアンの主要作品に触れることのできる貴重な機会だ。

新宿副都心のSOMPO美術館

今回展示されるのは、モンドリアン作品を多数所蔵するオランダのデン・ハーグ美術館から、初期の風景画から晩年のコンポジションシリーズに至る50点。また国内外の美術館からモンドリアンと関連作家の20点が加わり、モンドリアンの生涯を辿っていく。

ピート・モンドリアン《砂丘Ⅲ》 1909年 油彩、厚紙 デン・ハーグ美術館 Kunstmuseum Den Haag
ピート・モンドリアン《ドンブルグの教会塔》 1911年 油彩、カンヴァス デン・ハーグ美術館 Kunstmuseum Den Haag

初期の風景画から徐々にリアリズムより離れ、オランダの風景から風車や聖堂などを描き、実験的な作品を展開。1911―14年の間に滞在したパリでキュビズムに触れると、「新造形主義」理論を立ち上げ、独自の作風を築く。

ピート・モンドリアン《色面の楕円コンポジション2》 1914年 油彩、カンヴァス デン・ハーグ美術館 Kunstmuseum Den Haag
ピート・モンドリアン《色面のコンポジションNo.3》 1917年 油彩、カンヴァス デン・ハーグ美術館 Kunstmuseum Den Haag

第一次世界大戦後は「新造形主義」に従った厳格なコンポジションシリーズへと至る。展示ではこうした変容の過程を追っていく。

ピート・モンドリアン《格子のコンポジション8-暗色のチェッカー盤コンポジション》 1919年 油彩、カンヴァス デン・ハーグ美術館 Kunstmuseum Den Haag
ピート・モンドリアン《大きな赤の色面、黄、黒、灰、青色のコンポジション》 1921年 油彩、カンヴァス デン・ハーグ美術館 Kunstmuseum Den Haag
ピート・モンドリアン《赤、青、黒、黄、灰色のコンポジション》 1921年 油彩、カンヴァス デン・ハーグ美術館 Kunstmuseum Den Haag
ピート・モンドリアン《コンポジションNo.1》 1929年 油彩、カンヴァス 京都国立近代美術館

そして第二次大戦の戦火を逃れるためロンドン、ニューヨークへと移り住みながら晩年まで意欲的に制作に取り組んだ。

ピート・モンドリアン《線と色のコンポジションⅢ》 1937年 油彩、カンヴァス デン・ハーグ美術館 Kunstmuseum Den Haag

直線と限られた色面による絵画構成は、ドゥースブルフらと結成した「デ・ステイル」をはじめ、デザインやファッションの領域でも盛んに取り入れられ、後世に多大な影響を与えた。会場では「デ・ステイル」の作家の作品も取り上げる。入場は日時指定入場制。同展は東京展の終了後、愛知会場に巡回予定。詳しくは公式ホームページへ。

(読売新聞東京本社事業局美術展ナビ編集班 岡部匡志)

直前の記事

【プレビュー】日本を代表するクリエイティブを味わう 佐藤可士和展 2月3日、国立新美術館で開幕

佐藤可士和展 国立新美術館(東京・六本木) 2021年2月3日(水)―5月10日(月) 誰もがどこかで見たことがあるイメージがずらり。日本を代表するクリエイティブディレクター、佐藤可士和が自らキュレーションする過去最大規

続きを読む
新着情報一覧へ戻る