【プレビュー】日本を代表するクリエイティブを味わう 佐藤可士和展 2月3日、国立新美術館で開幕

グローバル旗艦店「ユニクロ ソーホー ニューヨーク店」屋外広告(工事中店舗の仮囲い)、2006年

佐藤可士和展

国立新美術館(東京・六本木)

2021年2月3日(水)―5月10日(月)

誰もがどこかで見たことがあるイメージがずらり。日本を代表するクリエイティブディレクター、佐藤可士和が自らキュレーションする過去最大規模の個展が2月、東京・六本木の国立新美術館で始まる。約30年にわたる活動の軌跡を多角的に紹介する内容だ。

佐藤可士和氏

佐藤可士和(さとう・かしわ)

1965年、東京生まれ。多摩美術大学グラフィックデザイン科卒。博報堂を経て2000年に独立、同年クリエイティブスタジオ「SAMURAI」を設立した。ロゴマークを核とする企業や事業のブランディングを多数手がける。主な仕事にユニクロや楽天グループのグローバルブランド戦略、セブン‐イレブン・ジャパン、本田技研工業「N」シリーズのブランディングプロジェクト、国立新美術館のシンボルマークデザインとサイン計画など。多目的スポーツ施設など大規模な建築プロジェクトにもたずさわる。今治タオルや歌舞伎公演など、日本の優れたコンテンツを海外に発信することにも力を注いでいる。展覧会では幼少期から遡り、30年にわたる仕事との中から50以上のプロジェクトを取り上げ、多彩な展示方法で紹介する。

「宇宙」1974年、色紙のコラージュ

小学生の時の作品。子供のころからマンガの表紙やロゴ、標識などのマークが好きだったという。

「ホンダステップワゴン」ポスター 1998年

従来の広告展開がテレビ、ラジオ、新聞、雑誌の4大メディアだったのに対し、佐藤はCDジャケットや飲料のパッケージ、ショッピングバック、駅の連貼りポスター、ビルボード、ラッピングバス、ポケットティッシュに至るまでメディアとしてとらえ、メディアの拡張を進めた。

「国立新美術館」Ⅵ計画 2006年

企業や団体の理念、商品やサービスの価値などを視覚化したロゴは、コミュニケーション設計の要だけに、明快なデザインが不可欠。企業、教育機関、文化施設、病院、地域産業、服飾デザインなど、佐藤が手掛けてきた多種多様なロゴを大規模なインスタレーションで紹介する。

佐藤は2000年代の半ばから、企業や教育機関、文化施設など様々な領域で、クリエイティブディレクターとして、ブランディングのプロジェクトを数多く手掛けている。ロゴや商品、店舗やオフィスなどの空間、建築物、それらが存在する街の風景も、コンセプトを伝達するアイコンとなる。

「今治タオル」ブランディングプロジェクト トータルプロデュース 2006年
「ふじようちえん」リニューアルプロジェクト トータルプロデュース 2007年
「八代目中村芝翫襲名披露公演 祝幕」 2016年10月 歌舞伎座
「日清食品関西工場」トータルプロデュース 2019年

佐藤がプロデュースするプロジェクトのベースには、グラフィックデザインがある。選りすぐりのポスターも紹介している。

シャトー・ワイマラマ ワインエチケット 「MINAGIWA Kashiwa Sato Limited Edition」ポスター 2020年 シルクスクリーン

 

「LINES」と「FLOW」は、佐藤のアイコンともいうべきアートワークのシリーズ。

「LINES」2020年 吹付塗装/ステンレススチール/アルミ樹脂複合板
「FLOW」2020年 岩絵具/和紙

今展では、全体の空間構成から個々の展示物の見せ方、ショップの並ぶグッズに至るまで、すべてを佐藤がディレクションしている。大規模なインスタレーションやデジタルコンテンツも展開し、見慣れたデザインが思わぬ形で出現するといい、刺激的な展示になりそうだ。

詳しくは公式ホームページへ。

(読売新聞東京本社事業局美術展ナビ編集班 岡部匡志)

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