四季を感じる風景画 特別展「東山魁夷と四季の日本画」開幕(東京・山種美術館)

春夏秋冬折々の表情を捉えた風景表現に着目し、日本画の優品を紹介する特別展「東山魁夷と四季の日本画」が山種美術館で開幕した。
東山魁夷(1908-1999)を中心に、近現代の画家たちが描いた作品を集めた。魁夷は日本や世界各地の風景を詩情豊かに描き出した昭和の国民的画家。連作《京洛四季》は、魁夷が川端康成の言葉をきっかけに京都を描いた作品だ。その《春静》、《緑潤う》、《秋彩》、《年暮る》の4点を約4年ぶりに一挙展示する=写真=ほか、横幅9メートルに及ぶ《満ち来る潮》も見応えがある。
また、宮殿の装飾にあたった安田靫彦、山口蓬春、上村松篁、杉山寧による皇居新宮殿ゆかりの作品も紹介。本展を通じ、日本人が自然と向き合い培ってきた季節への鋭敏な意識を感じられるだろう。
2021年1月24日まで。