動物の絵に癒しの時を 特別展「竹内栖鳳《班猫》とアニマルパラダイス」 山種美術館(渋谷区)で開催中 

竹内栖鳳 《班猫》【重要文化財】 1924(大正13)年 絹本・彩色 山種美術館

愛嬌いっぱいの仕草や優美なたたずまい。心を慰めてくれる動物たちの絵。

近代京都画壇をけん引した日本画家の竹内栖鳳(18641942)は、数多くの動物画を描き卓越した描写力で高く評価されている。今回は「班猫」をはじめ栖鳳の作品17点、また彼に学んだ西村五雲、西山翆嶂、橋本関雪や上村松篁、竹内浩一など京都の画家、さらに小林古径、奥村土牛ら東京画壇を代表する画家たちの動物画合わせて60点が展示されている。

また、併設展示として歴史画の第一人者だった守屋多々志(19122003)による「西教伝来絵巻」試作の特別公開も。

栖鳳の「班猫」が公開されるのは4年ぶり。1924年(大正13年)に制作されたこの作品は、旅先の静岡県沼津で出会った猫に魅せられて譲り受け、写真撮影や写生を繰り返して完成させた。金泥を用いるなど江戸時代からの伝統的手法を生かしながら、新たな画境に挑んだ。

竹内栖鳳 《鴨雛》 1937(昭和12)年頃 絹本・彩色 山種美術館

雛のあどけない表情や仕草を見事にとらえた「鴨雛」。栖鳳は鴨や家鴨(アヒル)を題材としたたくさんの作品を制作しているが、「動物を描いては、そのにおいまで描く」と言われた。

小林古径 《猫》 1946(昭和21)年 紙本・彩色 山種美術館

正面を見据え、仏画のような荘厳さを見せる小林古径の「猫」。この作品を描くためとみられるスケッチが何枚も残されており、古径が構図に試行錯誤をかさねたことがうかがえる。

守屋多々志 《西教伝来絵巻》試作 下巻 (部分) 20-21世紀(昭和-平成時代) 紙本・彩色

「西教伝来絵巻」は2019(令和元年)11月のローマ教皇来日を記念して、ヴァチカンに献呈される。イエスを抱いた聖母マリアを中央に日本の信徒たちが描かれ、柱とアーチは教会建築を想起させる。今回の展示は献呈前に日本で公開される最初で最後の機会となる。

 

 

「【特別展】竹内栖鳳《班猫》とアニマルパラダイス

併設展示:ローマ教皇献呈画 守屋多々志《西教伝来絵巻》試作 特別公開」

2020年9月19()1115() 山種美術館

入場券は事前予約制

詳細は同美術館ホームページ

 

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