「石岡瑛子 血が、汗が、涙がデザインできるか」展 11月14日、東京都現代美術館で開幕

「石岡瑛子 血が、汗が、涙がデザインできるか」展
東京都現代美術館(東京都江東区)
2020年11月14(土)~2021年2月14日(日)
アート・ディレクター、デザイナ―として国際的に活躍した石岡瑛子(1938‐2012)の世界初となる大規模回顧展で、今秋注目の催し。広告、映画、オペラ、演劇、サーカス、ミュージックビデオ、オリンピックなど多彩で、エネルギーに満ちあふれた彼女の歩みを振り返る。

Eiko Ishioka, 1983 ©Robert Mapplethorpe Foundation. Used by permission.
石岡瑛子(いしおか・えいこ) 1938年、東京生まれ。東京藝術大学美術学部を卒業後、資生堂に入社。社会現象となったサマーキャンペーン(1966)で頭角を現す。独立後はパルコ、角川書店などの広告を手掛ける。1980年代初頭に拠点をニューヨークに移し、映画、オペラ、サーカス、演劇多岐にわたる分野で活躍。マイルス・デイヴィス『TUTU』のジャケット・デザインでグラミー賞受賞(1987)、映画『ドラキュラ』の衣装でアカデミー賞衣装デザイン賞受賞(1993)。2008年北京オリンピック開会式では衣装デザインを担当した。2012年逝去。
展示は3部から構成される。
1 Timeless:時代をデザインする

ジェンダー、国境、民族といった枠組みを刷新し、新しい生き方を提案し続けた。彼女の仕事を振り返ることはすなわち、1960年代の高度経済成長期から80年代に至る日本の大衆文化の成熟を語ることにもなる。資生堂、角川書店、パルコなどの懐かしいプロジェクトを紹介する。
2 Fearless:出会いをデザインする

プロダクション・デザイン Mishima ©Zoetrope Corp. 2000. All Rights Reserved. / ©Sukita

アート・ディレクション ©The Irving Penn Foundation

©David Seidner / International Center of Photography
1980年代半ば以降、レニ・リーフェンシュタール、マイルス・デイヴィス、フランシス・コッポラなど世界的なクリエイターとのコラボレーションが相次ぐ。グラフィック・デザイン、アート・ディレクション、コスチューム・デザイン、さらにはプロダクション・デザインと、表現領域も拡大していった。巨大なエンターテインメント産業の中で、個人のアイデンティティを保ち、オリジナリティをいかに発揮するか、という難問に向き合い、成果を生み出していく。グラミー賞、アカデミー賞など高い評価を受け、国際的な名声を確立した。
3 Borderless:未知をデザインする


Director: Dominic Champagne / Director of creation: Andrew Watson / Set designer: Stéphane Roy / Courtesy of Cirque du Soleil

©2008 / Comité International Olympique(CIO) / HUET, John

©2012-2020 UV RML Films dba Relativity Media. All Rights Reserved.
キャリアの後半に入っても、オペラ、サーカス、ミュージックビデオ、スポーツイベントなど果敢に新しい領域に挑戦し続け、歴史的なプロダクションとなったものも多い。永遠、再生、夢、冒険といった普遍的なテーマを訴え、晩年まで歩みを止めることはなかった。
観覧料は一般1800円、大学生・専門学校生・65歳以上1300円、中高生700円。小学生以下無料。
休館日:月曜日(11月23日、2021年1月11日は開館)、11月24日、12月28日~2021年1月1日、1月12日
開館時間:10:00~18:00(展示室入室は閉館の30分前まで)
会場:東京都現代美術館企画展示室1F/地下2F
詳しくは公式ホームページへ。