特別展「桃山―天下人の100年」 東京国立博物館で10月開幕

「唐獅子図屛風」 狩野永徳筆 安土桃山時代・16世紀 東京・宮内庁三の丸尚蔵館蔵 後期展示

室町末から江戸初期までの激動の100年の美術を紹介する特別展「桃山―天下人の100年」が10月6日、東京国立博物館(東京・上野)で開幕する。

安土桃山時代は政治史においては室町幕府滅亡から江戸時代初めまでの約30年間を指す。日本美術史上最も豪壮華麗な桃山文化だが、日本人の美意識が大きく変わった時代でもある。織田信長、豊臣秀吉、徳川家康らが覇権を争った時代の富と権力を誇示するたくましい造形から、平和な時代の優美で瀟洒な美まで、安土桃山時代の前後合わせ100年の間に制作された約230件の美術品を展示する。

狩野元信の「四季花鳥図屏風」(重要文化財=兵庫・白鶴美術館)、元信の孫・永徳の「洛中洛外図屛風」(国宝=山形・米沢市上杉博物館)、永徳のライバルである長谷川等伯の「楓図壁貼付」(国宝=京都・智積院)などの桃山文化を象徴する豪壮な障屏画。欧州への輸出用に作られた「花鳥蒔絵螺鈿聖龕(せいがん)(重要文化財=九州国立博物館)など世界へ視野を広げた南蛮美術。秀吉や家康、伊達政宗ゆかりの武具甲冑など、戦乱の世で武将たちの生死をかけた装い。千利休が所持したと言われる「黄瀬戸立鼓花入銘旅枕」(重要文化財=大阪・和泉市久保惣記念美術館)など利休や古田織部ゆかりの茶道具。狩野山楽の「松鷹図襖・壁貼付」(重要文化財=京都市・元離宮二条城事務所)など戦国から泰平の世に移る時代の美術や江戸の風俗画などなど。

様々な分野の時代を代表する作品ばかりが全国から一堂に集められた。日本美術史の中でも特筆される変革の時代の「心の形」を考える展覧会。

重要文化財 「花鳥蒔絵螺鈿聖龕」 安土桃山時代・16世紀 九州国立博物館蔵 前期展示

 

特別展「桃山―天下人の100年」

2020106日(火)~1129日(日) 東京国立博物館 平成館

前期   10月6日~11月1日 後期  11月3日(火・祝)~11月2日(日)

会期中展示替えあり

 

 

 

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