60人の絵師450点の作品「The UKIYO-E 2020日本三大浮世絵コレクション」 東京都美術館で

日本を代表する浮世絵コレクションである太田記念美術館、日本浮世絵博物館、平木浮世絵財団から選りすぐりの約450点の浮世絵版画を集めた、「The UKIYO-E 2020浮世絵コレクション」が7月23日、東京都美術館(上野)で始まる。
集められたのは菱川師宣から奥村政信、鈴木春重、喜多川歌麿、東洲斎写楽、歌川国貞、葛飾北斎、歌川広重、歌川国芳といった名前の知られる絵師をほぼ網羅する約60人の作品。
展示は年代順に並び、第1章は「初期浮世絵」。浮世絵の始祖と言われる菱川師宣の「若衆と娘」から始まり、従来の墨摺り絵に紅や緑を加えた紅摺り絵を制作したと言われる奥村政信や鳥居清倍(きよます)らの作品へと続く。

平木浮世絵財団 展示期間:後期(8月25日~9月22日)
第2章は「錦絵の誕生」。鈴木春信の美人画や、歌川豊春の西洋画の透視図法を取り入れた作品が並ぶ。
第3章は「美人画・役者絵の展開」。寛政三美人の一人をモデルにした喜多川歌麿の「冨本豊ひな」、東洲斎写楽の「曽我五郎と御所五郎丸」といった珍しい作品も。
第4章は「多様化する表現」。菊川英山や渓斎英泉など、作品はより細密になり構図も様々なデザイン的工夫が凝らされるようになった。

※後期は平木浮世絵財団の同作品を展示
最終の第5章「自然描写と物語の世界」。おなじみの葛飾北斎、歌川広重、歌川国芳といった作品。所蔵館の異なる同じ図柄が並ぶものもあり、摺りの違いを比べる楽しみ方も。
「The UKIYO-E 2020日本三大浮世絵コレクション」
2020年7月23日~9月22日 東京都美術館
前期=7月23日~8月23日 後期=8月25日~9月22日
前後期で展示入れ替えあり
チケットは日時指定の予約制