コレクションへのふたつのアプローチ 群馬県立近代美術館の企画展

2020年6月2日(火)~8月23日(日)
絵画のミカタ 5人のアーティストとみる群馬県立近代美術館のコレクション
2020年6月27日(土)~8月23日(日)
群馬県立近代美術館(高崎市)
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国内外の近現代美術作品約2,000点を所蔵する群馬県立近代美術館(高崎市)が、コレクションをもとにした二つの展覧会を開催している。学芸員が「色のちから」「怖さ、不安」など4つのテーマで選んだ作品による「catch the eyes -目から心へー」展と、5人の作家が同美術館の所蔵品から選んだ作品と自作を並べる「絵画のミカタ」展だ。「catch the eyes」展は4月に開幕予定だったが新型コロナウイルス感染対策のために6月初旬スタートとなり、会期を8月まで延長。このため6月開幕の「絵画のミカタ」展は会場を2階の現代美術棟に移し、ふたつの企画展が同時に開かれることになった。

「catch the eyes 」展では、テーマごとに、国内外の作品が時代を超えて並んだ。「怖さ、不安」では、ムンク、ゴヤの作品=写真上=とともに、福沢一郎、鶴岡政男ら戦後の日本の作家の「怖そうな」作品が並んでいる=同下=。
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「絵画のミカタ」展では、40歳代前半の5人のアーティスト(展示順に牛嶋直子、門田光雅、鬼頭健吾、原游、佐藤万絵子)が思い思いに「好きな」作品を選び、自作とともに展示した。着眼点や絵画観を反映したコメントも添えられており、さまざまな時代や国の作家、作品同士の「対話」がコレクションへの新鮮な視点を生んでいる。
