「聖地をたずねて 西国三十三所の信仰と至宝」展 京都国立博物館で7月23日開幕

日本最古の巡礼路の至宝を集めた「聖地をたずねて 西国三十三所の信仰と至宝」展が、7月23日から京都国立博物館(京都市東山区)で開催される。
西国三十三所は長谷寺(奈良県)の開基・徳道(とくどう)上人が人々を救うため定めたと伝わる観音霊場で、巡礼路は和歌山、大阪、兵庫、京都、奈良、滋賀、岐阜を結び総距離は1000キロメートルにも及ぶ。
今回の特別展は西国三十三所ができて1300年になるのを記念して開かれるもの。「説かれる観音」「地獄のすがた」「聖地のはじまり」「聖地へのいざない」「祈りと信仰のかたち」「巡礼の足あと」「受け継がれる至宝」の7章に分かれ、国宝12点、重要文化財46点を含む170件余りの至宝が展示される。
「千手千眼陀羅尼(だらに)経 残巻(玄昉願経)」(京都国立博物館)や「六道絵のうち閻魔王庁図」(滋賀・聖衆来迎寺)、「粉河寺縁起絵巻」(和歌山・粉河寺)といった国宝や数々の重文が含まれる。寺の外での展示は初めとなる秘仏「如意輪観音座像」(京都・頂法寺=六角堂)も。また、人々を救済するため七つの姿で現れるという七観音「千手(せんじゅ)観音」、「馬頭観音」、「十一面観音」、「聖(しょう)観音」、「如意輪観音」、「准胝(じゅんてい)観音」、「不空羂索(ふくうけんじゃく)観音」もすべて見られる。
同展は4-5月の開催が予定されていたが、新型コロナウイルス感染拡大のため開幕が延期されていた。

「聖地をたずねて 西国三十三所の信仰と至宝」展
2020年7月23日~9月13日 京都国立博物館
会期中、一部展示替えあり
新型コロナウイルスの感染予防、拡大防止のため会期や展示期間を変更する場合あり
詳細は展覧会公式ホームページ