フォト・リポート 特別展「きもの KIMONO」 東京国立博物館

特別展 きもの KIMONO
2020年6月30日(火)~8月23日(日) 東京国立博物館
前期展示:6月30日(火)~7月26日(日)
後期展示:7月28日(火)~8月23日(日)
※会期等は今後の諸事情により変更する場合がある
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中世以来の日本のモードの変遷と各時代の「きもの」の魅力を紹介する特別展「きもの KIMONO」が、東京・上野公園の東京国立博物館で開幕した。鎌倉時代の染織、安土桃山時代、江戸時代の華やかな小袖、振袖や近現代のモダン着物、さらに「きもの」を描きこんだ屛風や浮世絵など、国宝、重要文化財を含む約300件が東京国立博物館に集結した。
前期は7月26日まで。ただし前期の間にも小規模な展示替えがある。オンラインでの日時指定券事前予約制(日時指定券)。詳細は公式サイトで。
「きもの」、表舞台へ
平安貴族の「小袖」は下着だったが、時代を経るにしたがって表着(うわぎ)となり、安土桃山時代には装いの表舞台に踊り出る。きものをまとった遊女たちはファッションモデルのような存在だったともいう。



花開く江戸時代の「きもの」
江戸時代に入ると、元禄小袖、友禅染、光琳模様などが次々に生まれた。縫箔や金紗がもてはやされたり、それらが禁止されると友禅染が発達したりするなど、技法の変化も背景にある。裾の長さ、帯の幅など形状の変化も見どころのひとつだろう。







男の美学
戦国三武将(織田信長、豊臣秀吉、徳川家康)の「サムライの美学」や「若衆風」ファッション、火消半纏など男の装いも紹介され、展示にアクセントを与えている。


モダニズムきもの
近代の着物を紹介する「モダニズムきもの」は、天井の高さを生かした空間演出も見ごたえがある。
YOSHIKIさんも出品
「X JAPAN」のリーダーのYOSHIKIさんのきものブランド「YOSHIKIMONO」の作品も出品されている。YOSHIKIさんは呉服屋の長男として生まれ育ち、約10年前からきもののデザインを本格的に手がけ、2020年2月に英ヴィクトリア&アルバート美術館で始まった着物展でも作品が展示されている。

音声ガイドは鈴木拡樹さん
音声ガイドのナビゲーターは、舞台を中心に映画、テレビで活躍中の俳優、鈴木拡樹さん。「普段きものにふれる機会のない方にも、今回の展覧会でその美しさにふれていただきたいなと思っています」というメッセージを寄せている。